著者
宮薗 勉 大六野 洋 福留 憲浩 溝下 和則
出版者
日本暖地畜産学会
雑誌
日本暖地畜産学会報 (ISSN:2185081X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.255-259, 2015 (Released:2016-01-01)
参考文献数
14
被引用文献数
1

2006 年12 月から2011 年10 月までに分娩した鹿児島県内の牛群検定終了データのうち搾乳日数が240 日以上で泌乳持続性の明らかな初産から6 産までの4,990 記録を分析に供した.分析では一泌乳期の評価形質を対 象に,母数効果として分娩年,産次,分娩月,変量効果として個体の育種価,誤差を取り上げた.泌乳持続性に及 ぼす産次の影響は,初産で正の効果を及ぼし,2 産以降低下し4 産で最も大きな負の効果を及ぼした.また,泌乳 持続性に及ぼす分娩月の影響は,6 月から9 月までは正の効果を及ぼし,10 月から5 月までは負の効果を及ぼした. また,育種価を個体の出生年別に平均した県内雌牛群の泌乳持続性の遺伝的趨勢は2001 年から2009 年まで- 0.105 から0.068 の範囲にあった.
著者
石原 康弘 小村 喜久男 大平 徳雄 安田 研 福留 憲浩 岩重 秀一
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.38, pp.84-88, 2004-12

サツマ2001は平成13年7月に系統豚として認定され,社団法人鹿児島県種豚改良協会で維持されており,ここから肉豚生産種豚(異系統豚同士の交雑種)の増殖を行う増殖センターへ供給している。サツマ2001については性能調査を実施し,造成段階と同様に原種豚の遺伝的能力を調査するとともに,肉豚の産肉能力や肉質についても調査を行っている。今回は平成15年4月から平成16年2月までの繁殖・肥育・枝肉及び肉質の各成績について取りまとめた。1分娩した26頭の産子頭数は235頭,哺育開始頭数は230頭,離乳頭数は202頭であった。2 1日平均増体量は687.0g,飼料要求率は3.9であった。3 枝肉成績については,と体長94.1cm,背腰長II67.5cm,背脂肪の厚さ2.9cm(3部位平均値)となり,昨年度実施した成績とほぼ同等の良好な成績を示した。4 肉・脂肪の理化学的特性についても,色差,脂肪融点など昨年度と同様な成績を示した。5 脂肪酸組成は,飽和脂肪酸含量が51.47%,不飽和脂肪酸含量が46.03%となった。また,ステアリン酸の割合が高く,オレイン酸の割合が低かった。6 平成15年度の血縁係数は20.40%,近交係数は6.70%となり,血縁係数は昨年度より僅かながら上昇した。