著者
久楽 勝行 三木 博史 林 義之 永野 豊 山田 知正 中野 正己 高砂 武彦 高橋 修三 志藤 日出夫 岩崎 高明 末石 辰広
出版者
Japan Chapter of International Geosynthetics Society
雑誌
ジオテキスタイルシンポジウム発表論文集 (ISSN:09137882)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.15-22, 1990

スパンボンド不織布による浸食抑制効果を調べるため、大型補強盛土の人工降雨実験を行った。試験盛土は、シルト質砂で築造したもので、高さが2.75m,のり面勾配が1:1.0である。試験盛土3ケースのうち、1つは無補強で、他の2つはスパンボンド不織布をそれぞれ60cmと30cm間隔で敷設したものである。累積降雨量は453mmである。<br>実験結果によると、スパンボンド不織布は盛土ののり先から進行してくる浸食を抑制する効果を十分に有しており、しかも浸透水を排水して飽和度の上昇に伴う盛土の強度低下を遅らせる効果もあわせもつことが明らかになった。そして、スパンボンド不織布の敷設間隔を密にするほど、これらの効果が大きいことがわかった。
著者
橋詰 文伯 神保 信雄 沼澤 秀幸
出版者
国際ジオシンセティックス学会 日本支部
雑誌
ジオテキスタイルシンポジウム発表論文集 (ISSN:09137882)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.77-84, 1992

本報告は、関西国際空港株式会社の空港島建設に関連して施工の図られた、海底軟弱地盤の改良工事に関するものである。即ち、この施工工区の海底地盤は、軟弱土が厚く堆積している所であつたため、バーチカル・ドレーン式工法を適用して、この工区内の総てを改良することになつていた。そのため、この工区内の一部分について、ジオテキスタイル材で造られた、ジオ・ドレーンと称するプラスチツク・ボード・ドレーン材を用い、この地盤改良工事を実施した。その結果、この地区内の地盤は、ほぼ期待通り沈下が促進され、粘着力値の増加度合も、まず予想通り得られ、好ましい地盤改良工法であることが確認でき、これからのこの種の工事に対して、大きな期待の持てるものであることが判明した。<br>本文はこの時の施工状況や、この時実施した圧密動態観測において取得した計測結果等を取りまとめ御紹介する。