著者
松本 美枝子
出版者
富山県農業技術センター
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-92, 1991 (Released:2011-03-05)
出版者
富山県農業技術センター
雑誌
富山県農業技術センター研究報告 (ISSN:0913915X)
巻号頁・発行日
no.24, pp.17-20, 2007-03

1.富山県では収穫始期となる満開200日後の蜜入り指数は年次変動が大きく安定的に蜜入り指数2前後の「ふじ」の果実を生産することは難しいと考えられた。2.蜜入りと果実品質との関係では、地色指数が高く熟度の進んだ果実で蜜入り指数が高くなる傾向があった。3.蜜入りと気象との関係では、気温と蜜入りとの間で負の相関関係が認められ、8月の気温、特に8月の平均最低気温との間で高い負の相関関係が認められた。4.8月の平均最低気温を基にすると、満開200日後のリンゴ「ふじ」の蜜入り指数を約二ヶ月半前の早期に予測することが可能で、この関係式はy=-0.5467x+13.383で表すことができた。この予測式により蜜入りが少ないと予測された場合には、地色が少しでも進んだ果実を収穫することが有効である。
出版者
富山県農業技術センター
雑誌
富山県農業技術センター研究報告 (ISSN:0913915X)
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-18, 2008-03

「てんこもり」は、成熟期が「コシヒカリ」より7日程度遅く、高品質で良食味、耐倒伏性に優れ直播栽培にも適した晩生品種である。富山県農業技術センターにおいて「富山36号」と「と系1000」の交配組み合わせから育成された。2007年3月に「てんこもり」を候補名として品種登録の申請を行い、同年8月に出願公表された(出願番号第20793号)。主な特性は次のとおりである。1.出穂・成熟期。「コシヒカリ」より出穂期で5日、成熟期で7日程度遅い。2.稈長・倒伏程度。稈長は「コシヒカリ」より短く、耐倒伏性に優れる。3.収量。移植栽培、直播栽培ともに「コシヒカリ」よりも収量性が高い。4.品質。品質は「コシヒカリ」より高温登熟性に優れ、安定して良い。5.食味。食味は「コシヒカリ」と同程度で美味しい。6.耐病性。いもち病に対しては、「コシヒカリ」よりも強い。紋枯病に対しては、「コシヒカリ」よりもやや弱い。
出版者
富山県農業技術センター
雑誌
富山県農業技術センター研究報告 (ISSN:0913915X)
巻号頁・発行日
no.23, pp.89-94, 2006-12

転作作物として、排水不良な圃場での作付けに有望な飼料用栽培ヒエの雑草化防止法を検討した。1.出穂期の圃場では、圃場内における栽培ヒエ個体間の生育差から発芽能力を有する種子を含む個体が存在するため雑草化の可能性がある。2.穂ばらみ期から出穂期にかけて刈取った栽培ヒエには雑草化したものがあったが、伸長期に刈取ることにより雑草化を防げる。3.グリーンミレット中生およびグリーンミレット晩生は、梅雨明け後の収穫作業に適した時期に、雑草化の懸念のない伸長期の刈取りが可能であり、富山県に適した品種である。4.伸長期に刈取る耕種的防除と薬剤防除の併用で、より確実に雑草化を防止できる。