著者
中田 一志 Nakata Hitoshi
出版者
大阪大学大学院言語文化研究科日本語・日本文化専攻
雑誌
日本語・日本文化研究 = Studies in Japanese language and culture (ISSN:09182233)
巻号頁・発行日
no.29, pp.1-16, 2019-12

複合接続助詞「のだから」については, これまで根拠付けに相手に対する「非難がましさ」や「当然性」といった含意が指摘されてきた。先行研究の指摘を頼りに, 「非難」に関わる条件を精査し,この形式が持つ「積極性」を確認し, 「積極性」と「当然性」を生み出す仕組みについて仮説を立てる。それは, 「のだから」節が表す内容のあるものとaが,それを一要素とする集合を喚起し,その要素すべてについての含意命題の中からaについての含意命題を取り立て,それを根拠とするという仮説である。仮説を証明するために,この形式によって集合解釈を受けることを立証する。結果,この形式には特立性解釈と既定性解釈があり,いずれも集合解釈から説明できることを実証的に検証する。