著者
太田 晴康
出版者
静岡福祉大学
雑誌
静岡福祉大学紀要 (ISSN:13497928)
巻号頁・発行日
no.2, pp.19-28, 2006-01
被引用文献数
1

聴覚障害生徒,学生を対象とする文字による情報提供に際しては,手書きによるノートテイク,市販のノートパソコンを活用したパソコンノートテイク,速記方式によるシステム,音声認識ソフトの活用など,さまざまな方法が並行して用いられている.筆者は市販のノートパソコンを活用したパソコンノートテイク活動を支援するアプリケーションソフトウェアを設計した.迅速な文字表示,入力者がルビを振る際の操作の軽減,手書き文字の送信等,従来のアプリケーションソフトウェアにはなかった諸機能を特徴とする同ソフトの設計意図及び概要について報告する.
著者
高橋 フミエ
出版者
静岡福祉大学
雑誌
静岡福祉大学紀要 (ISSN:13497928)
巻号頁・発行日
no.1, pp.59-68, 2005-01

研究目的は、問題基盤型学習PBLを導入した介護技術演習のつみ重ねの学習成果を検証することである。対象は某福祉大学短期大学部介護福祉学科1年生93名のうち了解のある87名について移動介護技術と在宅介護技術の自主的演習をした後、実技チェックの分析をした結果、以下の見解を得た。1. 前期の移動介護技術の実技チェック得点と自主的演習回数との相関はあり、後期の在宅介護技術の実技チェック得点と自主的演習回数にはバラツキがあるが、つみ重ね学習ができていた。2. 前期の実技チェック前5月の self-esteem の総平均値は23.304、後期の実技チェック後12月の self-esteem は23.607であり、それらの相関はわずかにあった(σ0.239 p<0.05)。殊に女子の12月の self-esteem 値の下限の幅が大きくなり、自己認知の幅が広がったと考える (σ相関係数0.368p<0.001)。3. 在宅介護技術の9項目の実技チェックはグループごとに役割演習のシナリオ、チェックポイントを作成し実施した。課題クリアは (1) 口腔ケア (2) 車椅子で散歩 (3) 起こし方 (4) 端座位で上下肢機能訓練等であり、利用者、家族介護者へのかかわり方の気付きがあった。以上から課題は在宅介護環境を活用した利用者、家族介護者への empowerment に対する教授方法の工夫が示唆された。