著者
石飛 裕 平塚 純一 桑原 弘道
出版者
島根県水産技術センター
巻号頁・発行日
no.3, pp.99-110, 2011 (Released:2012-12-06)

宍道湖・中海水系における重要水産資源生物の調査研究に関する諸課題を,最近の構築物撤去等に伴う水理・流動環境の変化及び将来的に予想される水環境・生態系変化と関連づけてレビューし,今後の水産業振興に向けた調査研究等のあり方について課題をとりまとめた。
著者
岡本 満 井岡 久
出版者
島根県水産技術センター
雑誌
島根県水産技術センター研究報告 (ISSN:18815200)
巻号頁・発行日
no.6, pp.1-6, 2014-03

島根県で漁獲されるサワラ若齢魚(サゴシ)の冷凍耐性を調査するとともに調味加工品の試作を行った。バラ凍結とパン凍結の比較では,16週間の貯蔵中明らかな差が認められなかった。バラ凍結解凍後の保水性は,マアジには劣るがマサバよりは優れる傾向を示した。サゴシを原魚としたみりん干しとくん製(冷くん)は,解凍原魚は生鮮原魚よりも水分が少なくタンパク,灰分,炭水化物,食塩量が高い傾向を示し,くん製がみりん干しに対して高い保存性を示した。また,加工によってIMPが減少しK値が上昇したことから,加工工程における低温管理の重要性が示唆された。
著者
中村 初男
出版者
島根県水産技術センター
雑誌
島根県水産技術センター研究報告 (ISSN:18815200)
巻号頁・発行日
no.2, pp.75-76, 2009-03

筆者は島根県農林水産部水産課所属の漁業取締船「せいふう」に乗船中、監視業務のなかでしばしばクジラ類を目撃する機会を得た。クジラ類が海岸に漂着したり、河口や湾口等に迷いこんだりする現象はマスコミに取り上げられてよく耳にするが、海洋を遊泳している情報はきわめて少ないように思える。そういったことから、これまでに得られた事例を記録・整理して報告することにした。
著者
岡本 満
出版者
島根県水産技術センター
雑誌
島根県水産技術センター研究報告 (ISSN:18815200)
巻号頁・発行日
no.3, pp.55-68, 2011-03 (Released:2012-12-06)

島根県では,近年の食品の安全・安心への関心の高まりを背景として,魚介類中の異物に関する相談件数が増えている.これらの事例の多くは寄生虫によるものである.天然魚介類における寄生虫が魚病として甚大な被害をもたらす例は少ないが,安全・安心面での問題として看過できないものがある.また,天然魚介類における寄生虫の事例を記録しておくことは,水産資源学や生態学の面でも意義があると考えられる.本報では,2004年から2009年の間に,島根県沖合域および沿岸域で漁獲された魚介類に確認された寄生虫の13症例を報告する.