- 著者
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林川 修二
嶽崎 研
福田 健
- 出版者
- 鹿児島県農業開発総合センター
- 巻号頁・発行日
- no.7, pp.39-46, 2013 (Released:2014-01-23)
サツマイモは鹿児島県の主要作物である。可販部位である塊根を直接加害する害虫の中でコガネムシ類は広域的かつ恒常的に発生するため,その防除は商品性を維持する上で重要である。コガネムシ類防除では幼虫対象の薬剤防除が行われているが,効果が不安定な事例がある。この要因の一つとして,薬剤と幼虫の分布が異なることが影響していると考えられた。塊根の被害は年次間差があるが,アオドウガネ2齢幼虫の割合が高まる8月下旬~9月下旬以降に進展した。アオドウガネ卵を接種し経時的に掘り取った結果,畦間に接種した場合,1齢幼虫が畦内に侵入し,齢期が進んでも分布は畦の中下層に多いことが明らかとなった。薬剤を畦立時に処理する場合,コガネムシ類の分布が多い中下層まで均一に薬剤が混和されることが,防除効果を安定させる上で重要であると考えられた。