著者
牛田 英子
出版者
岡山大学全学教育・ 学生支援機構
雑誌
岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要 (ISSN:24329665)
巻号頁・発行日
no.5, pp.69-85, 2020-12-30

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴い,政府の入国規制措置のため渡日できない留学生が続出した。留学生が学生の半数を占める岡山大学グローバル・ディスカバリー・プログラムは緊急特別措置として渡日困難となった新入生向けの教養教育日本語科目を3科目オンラインで特別開口することとなった。本稿はその第1弾となった「岡山大学留学日本語研修(中上級)1」の実践報告である。2020年度第3学期開港に向けての準備,コース設計,オンライン授業の形態と学習活動を紹介し,授業観察やアンケート結果で得た情報をもとに,オンライン授業のメリットと今後の可能性について考察する。
著者
内丸 裕佳子 諏訪 棟植
出版者
岡山大学全学教育・ 学生支援機構
雑誌
岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要 (ISSN:24329665)
巻号頁・発行日
no.5, pp.271-282, 2020-12-30

岡山大学の全学日本語コースは現在,「全学日本語コースWebシステム」という独自のシステムを用いて,学内限定でオンラインによるプレースメントテストを行っている。このシステムの廃止が予定されていること,COVID-19の影響で学内への立ち入り制限が想定されることから,現システムに代わって学外からでも受験できる手段の準備が望まれている。そこで一つの解決策としてMoodleを用いたプレースメントテストの問題作成に取り組んだ。本稿ではMoodleによる聴解テストと文法テストの作成について紹介するとともに,今後の課題を述べる。
著者
宇塚 万里子 岡 益巳 藤本 真澄
出版者
岡山大学全学教育・ 学生支援機構
雑誌
岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要 (ISSN:24329665)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.15-34, 2017-12-30

1999 年11 月から2017 年3 月にかけて、留学生相談室が関与した住居関連の事案が264 件発生し、275 人の留学生がこれらの事案に関わった。264 件の事案のうち、129 件が民間住宅に関わる事案、128 件が大学宿舎に関わる事案、7 件がその他(公営住宅、他大学宿舎)に関わる事案であった。民間住宅に関わる事案で最も多かったのは、家主・不動産屋とのトラブル44 件である。44 件中、明らかに留学生側に問題があった事案は23 件、家主・不動産屋側に非があった事案は10 件で、残りの11 件はコミュニケーション不足による誤解が招いたトラブルである。大学宿舎に関わる事案で最も多かったのは、環境・設備・備品への苦情31 件であるが、近年の改修工事により宿舎の住環境が大幅に改善された。