著者
佐藤 真理子 松井 有子 小野 花織 西村 愛 高木 美希 光畑 由佳
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第42回人間-生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.65-66, 2018 (Released:2021-04-23)
参考文献数
2

頭部被覆時の衣環境として,ムスリム女性の衣服,授乳ケープ,ベビーカーカバーに着目し,被験者実験 により,衣服内温湿度・CO2濃度・唾液アミラーゼ活性の計測を行った.ムスリム女性の衣服 4 種(ブルカ,ヒマ ール・ニカーブ,ヒジャブ・ヒジャブキャップ,ドゥパタ)の比較では,頭部近傍の湿度上昇が,ヒマール・ニ カーブで大,ドゥパタで小であり,唾液アミラーゼ活性値も同様の傾向であった.頭部近傍の湿度が快不快に影 響している可能性が示された.授乳ケープとベビーカーカバーでは,衣服内温湿度,CO2濃度共に,ケープ内,ベ ビーカー内で高い値を示し,特にレインカバー内の CO2濃度が顕かに高く,注意を要する実態が示された.
著者
渡邊 慎一 武藤 将史
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第42回人間-生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.107-110, 2018 (Released:2021-04-23)
参考文献数
5

紫外線の過度な照射は健康被害をもたらすことが指摘されている.本研究は,紫外線防御アイテムである衣 服・帽子・アームカバー・日傘の組合せ条件が,人体各部位および全身の紫外線遮蔽率に及ぼす影響を明らかにす ることを目的とする.24 個の UV センサを取付けた 2 体のマネキンを測定に用いた.実測の結果,以下の知見を 得た.本研究で対象とした紫外線防御アイテムの中で,全身の紫外線防御率が最も高かったのは、条件⑤の「衣服 +アームカバー+日傘」の組合せであり、14:00 において 60.3%であった.帽子およびアームガードは覆う部位の 紫外線をほぼ完全に遮蔽することができるが,効果は局所的である.一方、日傘の紫外線遮蔽効果は頭部だけでな く、肩や胸など広範囲に及ぶ.太陽高度が低くなるにしたがって、日傘および帽子の顔面および全身に対する紫外 線遮蔽率が低下する.
著者
中 拓真 吉田 篤正 木下 進一 千種 成尚
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第42回人間-生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.93-94, 2018 (Released:2021-04-23)
参考文献数
2

本研究では,非定常的にふく射を変化させた被験者実験を行った.実験は晴れた,天気の安定した日に行 い,テントの内外を一定間隔毎に移動することで,非定常のふく射変化に対する人体温冷感への応答を確認した. 同時に,環境の測定項目として気温,湿度,風速,ふく射量の測定を行い,生理量の測定項目として皮膚温度 7 点,直腸温度,代謝量,局所発汗量,体重変化の測定を行った.その結果,人体温冷感の変化量と平均皮膚温度 の変化量の相関が得られた.また,皮膚温度から予測された人体温冷感と申告された人体温冷感の相関が得られ た.
著者
佐藤 健 中島 みづき 原 優歩
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第42回人間-生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.153-154, 2018 (Released:2021-04-23)
参考文献数
2

妊娠初期の転倒は流産につながる。妊娠初期は悪阻が妊婦の生活に大きな影響をもたらす。 しかしながら、電車利用に際し妊娠初期は体型の変化が大きくないため妊婦と気づいてもらえず、 マタニティーマークを付けていても”優先席”を利用できないケースが多い。そこで、本研究は妊 娠週におけるつわりスケール、電車内での着座率と姿勢動揺を包括的に検討することを目的とし た。被験者は、妊婦 2 名 (妊娠 14 週目〜妊娠 28 週目)とした。週に 1 回静止立位課題を行い、 出勤時の電車内での着座の有無、つわりのスケールを Visual Analog Scale for Time course(VAST)法によって記録してもらった。妊娠初期の着座率は 37%でありつわりスケールに も影響していた。出勤時に着座できないと姿勢動揺が大きくなる傾向になった。転倒防止だけで なく、妊娠初期の QOL 向上のためにも電車内での優先席の在り方を検討すべきである。