著者
時政 文雄
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
作物学研究集録 (ISSN:09134662)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.14-16, 1969-08-01 (Released:2018-01-30)

従来, 米麦の無効分けつ茎は, 母茎や既発有効茎の寄生的存在であり, 耕作に当つても, これの抑制除去をはかることが, 増収につながるものとされている。しかしながら, 作物体内の生理的適応は極めて巧妙に無駄なくおこなわれている事実から推して, 無効分けつ茎がこのように, 一方的略奪浪費者としてのみに終始するものであると断定することには疑問がもたれる。特にP^<32> C^<14>などを用いて, 養分のけつ子間移行の模様が, 漸次解明されようとしている現在, この問題についても, 改めて検討してみる必要があるように思われる。以上の点から1962〜1966年度の間, 標題の実験を繰返し, 若干の知見を得たので, その概要を報告したい。
著者
小林 広美 川崎 勇 鷲尾 養
出版者
日本作物学会
雑誌
作物学研究集録
巻号頁・発行日
no.14, pp.35-37, 1971-08-02

不耕起直播栽培の安定普及を阻害する要因の一つに耐倒伏性の低下があげられている。そのため、著者らは不耕起直播栽培における倒伏防止対策の確立に関する研究を行なっているが、1969年に品種の草型と耐倒伏性の関係について検討した結果の概要を報告し参考に供する。6月2日にポンチ式播種機を用い、30cm×16cm(208株/m^2)の密度で、1株8〜10粒ずつ点播した。草型の異なる6品種・系統を供試し、施肥量はa当り成分量、窒素2.9kg、燐酸1.0kg、加里1.6kgとした。
著者
常松 定信 高海 幸夫
出版者
日本作物学会
雑誌
作物学研究集録
巻号頁・発行日
no.20, pp.10-11, 1978-07-20

稲・麦の二毛作を行なう場合、問題となるのが麦の収穫期と稲の移植期との競合で、とくに水稲を直播する場合により問題が大きい。そこで麦の立毛間に稲をばらまきし、麦収穫時のコンバイン排出わらで被覆する方法により、麦から稲への作付転換を円滑にする栽培体系について検討した結果の概要を報告する。