著者
豊原 英子 猪谷 富雄
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録 (ISSN:09134670)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.22-23, 2002-08-01 (Released:2018-01-30)

クズ(Pueraria lobata Ohwi)は万葉の昔から秋の七草の一つに数えられ、秋の風物として鑑賞されてきた。多くの歌にも詠まれていて、古人の見たクズの生態的特徴を良くとらえていて味わい深いものもある。又、図1に示すように、クズの利用価値も高く評価されていて、根から採られるでんぷんは病人の高級な食材、原料として古くから使われてきた。漢方薬としても利用されてきた。その他、葛布や高級襖紙、また紐代わりや工芸品素材としても使われ、人々の暮らしの中にクズ全体が根付いていた。ところが、戦後、農耕用肥料や牛馬の餌その他あらゆることに殆ど使われなくなり、現在ではクズが猛威を振るって林業関係者、農業従事者などには、最強の雑草として嫌われている。このようなクズを見直す為、昔から我々の祖先が生活の中で深く関わってきた自然界のクズを現代人はどんな捉え方をしているのかを探るためにアンケート調査をし、実態把握をした。1人でも多くの理解者を得て、クズを有効に利用したいと願っている。
著者
高橋 眞二 安部 浩 古山 武夫
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録 (ISSN:09134670)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-9, 1995-09-30 (Released:2018-01-30)

鯉の放飼が水田雑草の発生ならびに水稲の生育に及ぼす影響を明らかにしようとした.まず第1の効果としては, 鯉が土中の餌を求めて水田土壌表面をさかんに撹拌し, 土壌ごと摂食した.この行動が1〜2日も続くと雑草は断根し土面から離れ, 後に枯死した.また, 雑草の一部は鯉が直接摂食した.第2の効果としては, 鯉の土壌攪拌によって水が濁り, 地表面の相対照度は鯉無放飼の約50%程度となり, これによって雑草の発生本数, 発生量が抑制される効果を認めた.第3の効果としては, 鯉を水田に飼うため深水管理となり, この副次的効果によって雑草発生が抑制された.鯉の放飼開始時期は早いほど, 鯉の全長は長いほど, 放飼密度は高いほど除草効果は高かった.鯉放飼区は完全除草区(鯉を使用せず除草)に比べて, 平均地温は低くなり初期茎数は少ないが, 有効茎歩合は高まり, 穂数はほぼ同程度であった.一穂穎花数は多くなり面積当たり穎花数も多くなったが登熟歩合は低下し, 収量は10%少なかった.このように鯉の放飼は, 条件をととのえれば水田雑草をきわめて有効に防除できることが認められた.
著者
佐藤 一 広川 文彦 江口 久夫 島田 信二
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録 (ISSN:09134670)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.53-55, 1985-07-30 (Released:2018-01-30)

前報と同一の試験において実際の倒伏と倒伏関連形質との関係を調査したので報告する。
著者
時政 文雄
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
作物学研究集録 (ISSN:09134662)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.14-16, 1969-08-01 (Released:2018-01-30)

従来, 米麦の無効分けつ茎は, 母茎や既発有効茎の寄生的存在であり, 耕作に当つても, これの抑制除去をはかることが, 増収につながるものとされている。しかしながら, 作物体内の生理的適応は極めて巧妙に無駄なくおこなわれている事実から推して, 無効分けつ茎がこのように, 一方的略奪浪費者としてのみに終始するものであると断定することには疑問がもたれる。特にP^<32> C^<14>などを用いて, 養分のけつ子間移行の模様が, 漸次解明されようとしている現在, この問題についても, 改めて検討してみる必要があるように思われる。以上の点から1962〜1966年度の間, 標題の実験を繰返し, 若干の知見を得たので, その概要を報告したい。
著者
福見 尚哉
出版者
日本作物学会中国支部
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録 (ISSN:09134670)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.20-21, 2002-08-01 (Released:2018-01-30)

水稲不耕起乾田直播栽培は省力的な栽培法であるが、除草剤散布回数が多くなるという欠点があり、その解決策として、レンゲ等の冬生マメ科作物の草生中に直播し、リビングマルチによる雑草発生の抑制を期待する栽培法が試みられている。本研究ではレンゲ草生中水稲不耕起乾田直播栽培におけるレンゲマルチの雑草抑制程度と残存した雑草が水稲収量へ及ぼす影響を調査し、本栽培法における雑草害の評価を行った。