著者
Kato Masaru
出版者
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園 = Botanic Garden, Field Science Center for Northern Biosphere, Hokkaido University
雑誌
北大植物園研究紀要 (ISSN:13471333)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.45-52, 2014-12-22

The Japanese representative of the Asian House Martin was described as a new species designated as C[helidon] blakistoni by Robert Swinhoe (Swinhoe 1862), which is now synoymous with Delichon urbica dasypus (Bonaparte 1850). Warren & Harrison (1971) listed the specimen (BM1898.10.20.55) as the holotype. Later, Morioka et al. (2005) designated BM1898.10.20.57 as the holotype based on the month in which it was collected and Swinhoeʼs description. However, both the specimens provided no definitive evidence. This paper presents the results of a re-examination of the type specimens of C. blakistoni by referring to the notebooks of Thomas W. Blakiston, the collector of the specimens.
著者
阿部 永 加藤 克
出版者
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園
雑誌
北大植物園研究紀要 (ISSN:13471333)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.53-85, 2014-12-22

以下に紹介する資料は、阿部永(1933-,元北海道大学教授、元北海道大学農学部博物館館長)が1968年北海道大学中央ネパール生物調査の際に記録した手帳である。手帳の記載には、「阿部永博士寄贈 哺乳類標本目録」(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園 2013)に収録されている阿部採集標本にかかわる情報が含まれており、目録に掲載できなかった情報を提供することを意図し、資料紹介という形で報告することとした。本資料は、上述した哺乳類標本の周辺情報としてだけでなく、鳥類、昆虫などの観察記録情報も含んでいることから、生物学研究の材料としての資料的価値は高い。また、北海道大学における研究・調査活動の歴史を理解する上でも重要な資料である。同時に当時の交通事情や現地の様子など歴史や文化面における記録としても意味のあるものと考えられる。