- 著者
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山田 玲良
- 出版者
- 札幌大学
- 雑誌
- 地域と経済 (ISSN:13491725)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, pp.17-25, 2007-03
功利主義の代表的な政策評価原理である総効用主義と平均効用主義は、人口が内生的に変化するケースでは、それぞれ、いびつな社会状況をもたらす政策を推奨する危険性のあること(repugnant conclusion)が知られている。この問題は、総効用主義や平均効用主義が人口規模を独立に評価しないために生じる。平均効用とともに「人口の多さ」を評価できれば、いびつな社会状況の推奨を回避できる可能性がある。