著者
森 正樹 林 恵津子 Masaki Mori Etuko Hayashi
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 = The bulletin of Saitama Prefectural University (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.27-34, 2012

障害児保育巡回相談を行う専門職が、幼稚園・保育所との協働関係を構築する際の諸課題について面接法により調査した。その結果、これらの現場で、必ずしも専門職の役割が十分に理解されず、巡回相談の有効活用が進まない状況が示された。また、保育者に現場の実践に根ざした具体的なアドバイスを行うことの難しさも報告された。さらに、専門職と保育者の間に依存的関係が固定化するリスクや、対等な関係構築の困難さも指摘された。 これらを踏まえ、専門職に求められるコンサルテーションの技術に関し、以下の諸点の提言を行った。1.関係性の中に自らの専門性を位置付ける柔軟性、2.保育者の実践に学ぶ姿勢、3.発達障害児等のニーズを包摂する保育実践の再構成への支援、4.保育者の協働性開発への支援、5.保育者による実践の言語化と課題解決プロセスの促進・共有、6.状況把握の俯瞰的視点、7.健全な批判を可能とするパートナーシップの構築、8.保育者が自らの専門性と創造性を開発するための支援。
著者
渋谷 えり子 Eriko Shibuya
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 = The bulletin of Saitama Prefectural University (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.55-59, 2010

平成20年度に足浴時の温湯温度が低下しにくい物品についての実験研究を行った結果、足浴時に使用する温湯温度が低下しにくい保温補助物品として、ポリ袋とバスタオルや断熱シートなどを併用する方法で保温効果が得られた。この結果より、今回の研究目的は、足浴時の保温補助物品としてポリ袋とバスタオルを併用して実際にバケツで足浴を実施した時の湯温保持効果を明らかにすることである。方法として、女子学生7名に、保温補助物品を使用し、さらにかけ湯用物品の保管も工夫する方法で足浴を実施し、検証した。その結果、バケツ内の湯温の適温保持効果とかけ湯の温湯の適温保持効果も得られ、感染予防効果や省スペースで実施可能な簡便な方法としての示唆を得た。