著者
杉田 収
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.17, pp.33-39, 2006-06

紅茶の抗酸化能をクメンヒドロペルオキシド/へモグロビン・メチレンブルー法で測定した.市販の紅茶11種類を用いた.スリランカ産のヌワラエリアがもっとも高い抗酸化能で320nmol/mlであり,中国産のキーモンがもっとも低い抗酸化能の103nmol/mlであった.これらの紅茶11種類の抗酸化能の平均は201 nmol/mlであった.紅茶の抽出液を魔法瓶で保存すると,抗酸化能は3時間で10-15%減少した.また紅茶の残留農薬試験を行ったが,調べた5種類の農薬(DDTBHC,アルドリン,ディルドリン,エンドリン)は検出されなかった.これらのことから紅茶は活性酸素を消去する安全な健康飲料と言えるので,健康維持・病気予防に活用が勧められる.
著者
藤田 尚
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.40-44, 2006-06

東京大学総合研究博物館所蔵の縄文時代人について,その骨折の病態を調べた.今回はそのなかでも福島県三貫地貝塚出土の古人骨について,骨折の鑑別診断が容易であった3例について論じた.3例は,橈骨遠位端骨折(Colles骨折),距骨変形治癒骨折,鎖骨骨折であるが,いずれも転倒や高所からの転落など,当時の人々の生業に起因したものと推定された.即ち獣を求め狩猟をすることや,果実などの採集のために,彼らは現代人のわれわれより,身体を酷使し危険な状態に身を挺したと考えられた,今回の症例は,全て現代的な治療を受けることが出来なかった時代の骨折であり,骨折は変形治癒している.骨折は,身体の自由度がかなり制限される疾患であることから,骨折の治療中は,家族や集落の仲間などからのさまざまな援助があったと思われる.このようなところに,科学的ではないにせよ,看護や介護の起源が求められると思われる,今後症例を集め,より多角的な見地からの検討することにより,看護や介護の起源を探ることが可能であると推測された.
著者
杉田 収
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.33-39, 2006-06

紅茶の抗酸化能をクメンヒドロペルオキシド/ヘモグロビン・メチレンブルー法で測定した.市販の紅茶11種類を用いた.スリランカ産のヌワラエリアがもっとも高い抗酸化能で320nmol/mlであり,中国産のキーモンがもっとも低い抗酸化能の103nmol/mlであった.これらの紅茶11種類の抗酸化能の平均は201nmol/mlであった.紅茶の抽出液を魔法瓶で保存すると,抗酸化能は3時間で10〜15%減少した.また紅茶の残留農薬試験を行ったが,調べた5種類の農薬(DDT,BHC,アルドリン,ディルドリン,エンドリン)は検出されなかった.これらのことから紅茶は活性酸素を消去する安全な健康飲料と言えるので,健康維持・病気予防が勧められる.
著者
藤田 尚
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.17, pp.40-44, 2006-06

東京大学総合研究博物館所蔵の縄文時代人について,その骨折の病態を調べた.今回はそのなかでも福島県三貫地貝塚出土の古人骨について,骨折の鑑別診断が容易であった3例について論じた.3例は,橈骨遠位端骨折(Colles骨折),距骨変形治癒骨折,鎖骨骨折であるが,いずれも転倒や高所からの転落など,当時の人々の生業に起因したものと推定された.即ち獣を求め狩猟をすることや,果実などの採集のために,彼らは現代人のわれわれより,身体を酷使し危険な状態に身を挺したと考えられた.今回の症例は,全て現代的な治療を受けることが出来なかった時代の骨折であり,骨折は変形治癒している.骨折は,身体の自由度がかなり制限される疾患であることから,骨折の治療中は,家族や集落の仲間などからのさまざまな援助があったと思われる.このようなところに,科学的ではないにせよ,看護や介護の起源が求められると思われる.今後症例を集め,より多角的な見地からの検討することにより,看護や介護の起源を探ることが可能であると推測された.
著者
金井 幸子
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.117-119, 2004-06

子ども達にとって主要な学校という生活の場から,思春期にある中学生の学校での心身の訴えと状態を知ることで,病気を抱えながら中学校生活をおくる子どもに対するサポートの課題について検討するために,新潟県下の中学校(1校)教諭4名に半構造化面接法による聞き取り調査を行った.教諭の語りから,生徒の疾患についての情報源,病気を抱え中学校生活をおくる生徒の対応で困ったこと,そして医療者,特に看護師に対しての要望について内容を抽出し,分析した.結果,小中学校間・学校内・教諭と患児または親の情報の共有が図られていた.しかし,医療機関とのかかわりはほとんどなかった.教諭の「困ったこと・感じたこと」について,11カテゴリーが抽出され,〈良い子・頑張り屋の生徒に対しては要求をかなえたい,何とか助けたい〉,〈病気だからといって特別扱いはできない〉,〈思春期の病児の劣等感・羞恥心に対する困難さ〉などの教諭・病児の疾患から生じる良価的な思いがあった.「看護師に対しての要望」にていては語られず,「医療機関との連携」について語られ,〈救急時の応急処置・保護者との連絡方法〉,〈資料や直接的なケース別対応策の相談受付〉,〈学校生活は,生徒の本人の管理下にある〉,〈親との話し合いだけでは対応が困難〉,(医療機関と学校が直接つながることによるプライバシー問題),〈医療者側の学校理解の不十分さ〉の6カテゴリーが抽出された.