- 著者
-
渥美 公秀
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告. [グループウェア] (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.94, no.33, pp.37-42, 1994-04-28
集団で意思決定を行う場合には必ずしも「三人寄れば文殊の知恵」にはならない.Janis(1972, 1982)がアメリカの政策決定過程に着目しこの現象を集団的浅慮(groupthink)と名付けて以来,社会心理学の分野では様々な研究が行なわれてきた.本稿では集団的浅慮現象とその後の研究を紹介するとともに,従来の研究に含まれていた「情報処理パラダイムの陥穽」を指摘する.最後に,今後の集団研究の方向性として「意味構築パラダイム」への移行を展望する.