著者
白崎 謙次 門傳 陽平 山村 朝雄 塩川 佳伸
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2005年春の年会
巻号頁・発行日
pp.461, 2005 (Released:2005-05-24)

我が国の原子力発電から派生する劣化ウランの量は膨大であり、高速増殖炉のブランケット燃料として保管されているが実用の見通しは立っていない。核的性質以外の用途による有効利用法の開発は重要な課題である。軽アクチナイドは構造変化のない2組の可逆な酸化還元対を有しており、電池活物質として用いることによりエネルギー効率の高い電池の構築が期待できる。我々は劣化ウランについて、電力貯蔵用レドックスフロー電池の活物質としての利用を検討している。放電状態のウラン電池の正極溶液はウラン(V)溶液であるが、ウラン(V)は不均化反応によりプロトン存在下において不安定であるため、非プロトン性溶媒を用い研究している。安定なウラン(V)を得ることは、電池の高い容量維持性と容量回復性を実現する上で重要であるが、酸化状態の安定性についての知見はほとんどない。そこで、ウラン(VI)錯体の電解還元により調製したウラン(V)溶液を用い、分光学的手法により経時安定性を観察し半減期により評価した。
著者
横山 賢治 石川 眞 巽 雅洋 兵頭 秀昭
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2005年春の年会
巻号頁・発行日
pp.149, 2005 (Released:2005-05-24)

サイクル機構の提案する次世代解析システムが持つべきシステム構成(制御層と計算層の2階層からなるシステム構成と汎用スクリプト言語の採用)に基づき、高速炉の燃焼核特性データを炉心設計に効率的に反映するために必要となる新燃焼感度解析システムPSAGEP(Python-wrapped SAGEP-burn code system for Power reactor)の開発に着手した。開発方法として3種類の方法、(a)スクラッチ開発法、(b)カプセル化法、 (c)インクリメンタル法を考え、ここでは短期間で実働システムを構築することを目標にカプセル化法を採用した。新規開発する制御層とカプセル化モジュールの実装にはオブジェクト指向スクリプト言語Pythonを用い、複合部品の再部品化にはPythonの機能を使う。この方針では内部的に従来の構造が残るものの、ユーザは整理された新制御層のみを利用すればよくなり、既存システムの問題点を解決できる。