著者
小久保 温 角田 均 和島 茂
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.125-128, 2012-03-09 (Released:2017-09-21)
参考文献数
8

障害者と健常者がともに楽しむことができるような,美術館や博物館のユニバーサル化が模索されている。美術館や博物館にはさまざまな展示物があるが,絵画は視覚障害者にとって鑑賞することが難しい対象である.本研究では,青森県立美術館と連携し,視覚障害者が絵画を楽しむことができるようにするため,画像処理技術,CAD,3Dプリンタ,切削機などを活用して,絵画を複数の方法により立体化して出力した.立体化の方法は,具体的には,1)油彩画の明度を高さに変換,2)木版画を版木のような表現に変換,3)舞台背景画をレリーフに翻案の3種類である.制作の過程では,視覚障害者の方に鑑賞していただき,改善をはかった.また,青森県立美術館で2011年秋に開催された特別展Touch the Art!展に作品を出展した.
著者
斉田 智也 牛田 啓太
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.137-140, 2012-03-09 (Released:2017-09-21)
参考文献数
4

本稿では,切り絵,中でも寄席などで演じられる,輪郭線と少ない切り込みで表現される「紙切り」に着目し,3Dモデルから紙切り風の画像を生成するシェーダプログラムを検討・実装したのでこれを報告する.シェーダは,3Dモデルの,深度情報および面の法線情報に基づき,切り込みが入る箇所の候補を求め,紙切りの特徴を再現するように切り込み箇所を決定する.実装したシェーダプログラムを用いて,さまざまな3Dモデルから紙切り風画像を作成できた.また,生成データに基づき,カッティングプロッタを用いて3Dモデルから紙切りの実物を作製できた.