著者
武山俊 久保裕也
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.575-577, 2011-03-02

情報教育の現場では学習者相互の教えあいや学びあいが重要であるということが知られている。筆者の所属する大学では、こうした「学習者兼学習支援者」の役割に着目し、これをStudent Assistant(SA)として制度化・組織化する取り組みを行っている。筆者は学生の立場からSAのまとめ役を担い、SAの活動内容をWeb上で報告させる日報システムの開発と運用を行った。この日報システムは、SAが各自の取り組み事例を報告し合い、互いに参考とすることで、SAとしての活動内容の改善を図るということを目的としたものである。本稿では、このシステムのコンセプトと実装内容について示す。また、その運用を経て得られた知見をもとに考察を述べる。
著者
満永拓邦 おまーるいすまいる 久野祐介 田所成久 近藤伸明 藤木裕之 五十嵐寛
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.443-445, 2011-03-02

近年、クラウドコンピューティングが脚光を浴びている一方で、<br />利用者は企業内のデータをクラウドサービス提供企業に預ける必要があり、<br />サービス提供企業の管理者が保管しているデータを窃用・漏洩する危険性が存在する。<br /><br />この内部からの情報の窃用・漏洩に対し、利用者が暗号化してデータを保管するという対策が考えられるが、<br />既存の公開鍵方式では、多数のユーザの鍵の管理に問題があり、クラウドサービスには適しておらず、新たに属性ベース暗号方式が提案されている。<br />今回、鍵管理効率を向上させるため、退職者などの鍵を無効化させる鍵失効機能を追加した属性ベース暗号方式の実装し、性能評価を行った。
著者
松田有史 今井倫太 大澤博隆 杉山治
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.169-171, 2011-03-02

本研究では、Twitterのツイートを個人の社会性の写像と考え、個人の特徴や存在感といったものがどのような点に現れるか検証した。個人の特徴を捉えることで、従来では明らかにならなかった嗜好、価値観、行動パターンといった存在感の一面を明らかにすることができる。得られた特徴は個人のアバターを創り出すといったアプリケーションや個人に適切な情報を発信するといった推薦システムなどを実装するための基本モデルになると考えられる。本研究では、Twitterタイムラインを解析することにより、個人の特徴的なパターンを抽出し、特徴モデルを形成する方法を提案する。
著者
吉原陽香 笹田耕一 佐藤未来子 並木美太郎
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.173-175, 2011-03-02

本研究はオブジェクト指向スクリプト言語であるRubyでOSの資源管理機能を実装することを目標とした.Ruby処理系をOSのないハードウェア上で直接実行し,その内部でRubyスクリプトをを実行するVMや,Rubyの言語仕様を利用して,安全性が高く見通しの良い構成のOSを目指す.現時点までに,Cで書かれた既存のRuby処理系をベアマシン上に移植した.さらにOSの記述に必要となる実メモリ・I/OポートへのアクセスといったRubyの言語仕様にない機能を拡張ライブラリにて実装した.またキーボードとテキストVRAMのドライバを作成し,それらを利用するスクリプトを記述して実行を確認した.
著者
比企野純太 中野有紀子 安田清
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.195-197, 2011-03-02

近年,我が国における認知症患者は年々増加傾向にあり,患者数に対して介護者の数が全く足りていないという現状がある.本研究では,会話エージェントが患者に対応することにより認知症患者の精神安定,介護者の負担軽減を目指している.そのための基礎的な検討として,本稿では,簡単な質問を認知症患者に行うとともに,患者の発話に対して適当なタイミングで頷く会話エージェントを実装し,認知症患者複数名による評価実験を行った結果を報告する.特に,会話エージェントの静止画を用いた場合,テレビ番組を視聴した場合と比較して,開発した会話エージェントが聞き役になることによって,患者がどの程度落ち着いた様子でいられたかを定量的に評価するとともに,それによる介護者の負担の軽減について考察した結果を報告する.
著者
長屋俊 板橋慶造
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.521-523, 2011-03-02

統制語彙を利用したSBM(ソーシャルブックマークサービス)用のブラウザ機能の試作を行った。SBMとは、各利用者ごとにURIを持つ電子情報資源をブックマーク及びタグを付与し、ソーシャルに情報共有できる仕組みであるが、従来のSBMでは利用者ごとに自由語によってタグ付けを行っているため、タグの表記方法に個人差があり同じ概念であっても異なるタグが付けられるなど、タグによる情報共有が機能していない場合も多い、という問題点がある。そこで、自由語ではなく体系的に整理された統制語彙をタグとして利用するためのSBM用のブラウザ機能の試作を行った。