著者
佐々木龍之介 千種康民 服部泰造
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.651-652, 2011-03-02

本研究では、拡張現実感(Augmented Reality:AR)を利用して、避難訓練をより効率的なものとするための手法を研究した。具体的には、建築物内にARマーカーを設置し、3Dモデルにより火災や崩壊を視覚的に表現する。さらに、現実味・緊張感を増すために、サイレンなどの効果音を加える、タイムリミットやユーザの体力なども設定する。一般的な避難訓練というと退屈なイメージが強く、子供などの低年齢層に対しては訓練の意味を理解されることなく行われてしまうことが多々あると考える。そういった対象に対しても、本研究を利用することにより意欲的な訓練への参加を促せ、また実際の消火訓練などでは火を焚くなどの訓練内での危険が伴うが、そういったリスクを回避することも可能である。
著者
武井祥 徳永幸生 杉山精 阿部匡伸
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.251-252, 2011-03-02

日常生活環境の中に存在している様々な環境音を組み合わせて創った音楽がある。<br />この音楽は、楽器音ではなく環境音を用いることで、音楽に付加価値を与えることができる。<br />しかし、多くの環境音は音楽を生成するのに必要な音高が認知しにくく、<br />そのような環境音のみで音楽を生成すると、音楽として認知しにくくなってしまう。<br />また、音高を認知しやすい音ばかりを用いてしまうと、付加価値が減少してしまう。<br />そこで、音高が認知しにくい環境音を用いてもどの程度なら音楽として認知しやすいかを検討した。<br />まずは、環境音を組み合わせて創られた音楽の例であるHondaのCM「Music」篇に着目し、検討した結果を報告する。
著者
東拓央 吉野孝
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.507-508, 2011-03-02

近年訪日外国人者数の増加に伴い医療現場での多言語コミュニケーションの機会が増えている.<br />医療現場での多言語コミュニケーションは,<br />医療ミス等を未然に防ぐため正確なコミュニケーションが求められる.<br />様々な言語に正確に翻訳された同じ意味の用例セットである用例対訳を用い,<br />高精度な多言語コミュニケーションを実現する研究が行われているが,<br />用例収集自体が簡単ではないという問題がある.<br />そこでビデオチャットで遠隔の通訳者を介し多言語コミュニケーションの支援を<br />行うシステムYouTranを用い,ビデオチャット内の会話を用例として収集するシステムを<br />提案する.<br />集められた会話内容には音声認識誤りや個人のプライバシ情報が含まれるため<br />フィルタリングによる対応が必要である.<br />本稿ではシステムに適用するためのフィルタリング手法の検討を行った.
著者
飯田陽一 関亜紀子
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.745-746, 2011-03-02

インターネットの高速化や利用範囲の拡大により、音楽、動画などをデジタルコンテンツを、ネットワーク上でやり取りすることが多くなり、それとともに著作権を無視した違法コピー、無断改変なども増加した。これを防止、抑制し、流通を支援する技術としてDRMがある。しかし、DRMには多種多様な種類の技術があり、DRMの導入検討者が自分に適したDRMを選ぶのが難しいという現状がある。そこで本論文ではこの状況を解消し、DRMの導入検討者の支援を行うために、複数の質問から導入検討者のニーズを分析し、権利者のニーズと一致するDRMの組み合わせを推薦するレコメンドシステムを提案する。
著者
城間政司 長田智和 玉城史朗 谷口祐治 名嘉村盛和
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.461-462, 2011-03-02

近年無線LANサービスを提供する施設が増加している。<br />無償の無線LANサービスは、共通パスワードやパスワードなしで提供されており、<br />利用者を特定する方法がないため、悪用されたときに対処できないリスクがある。<br />一方、利用者を特定できる有償の無線LANサービスは事前に契約等が必要であり、<br />すべての施設利用者にサービスを提供するのは困難である。<br />本論文では、利用者の所属機関が発行するIDや施設利用情報をサービス利用認可の判断属性として使用し、<br />認可条件となる属性を認証する仕組みをOpenIDで実現する無線LANシステムを提案する。
著者
比企野純太 中野有紀子 安田清
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.195-196, 2011-03-02

近年,我が国における認知症患者は年々増加傾向にあり,患者数に対して介護者の数が全く足りていないという現状がある.本研究では,会話エージェントが患者に対応することにより認知症患者の精神安定,介護者の負担軽減を目指している.そのための基礎的な検討として,本稿では,簡単な質問を認知症患者に行うとともに,患者の発話に対して適当なタイミングで頷く会話エージェントを実装し,認知症患者複数名による評価実験を行った結果を報告する.特に,会話エージェントの静止画を用いた場合,テレビ番組を視聴した場合と比較して,開発した会話エージェントが聞き役になることによって,患者がどの程度落ち着いた様子でいられたかを定量的に評価するとともに,それによる介護者の負担の軽減について考察した結果を報告する.
著者
桑田大徳 岡誠 森博彦 吉村宏樹
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.399-400, 2011-03-02

現在評判サイトを商品の購入にあたり購入の検討のために利用するユーザが増えている。商品の購入検討をする上で閲覧者は、対象の商品のレビューすべてではなく、ユーザ自身の視点や状況と似たレビューアーの動作、感想などの意見を信頼し、それをみて購入判断のひとつとする。しかしそういったレビューを探すにあたって評判サイトのレビューの形式は自由形式で、閲覧者の求めるレビューは探しづらく大量のテキストをすべて隈なく読むことになり時間の浪費となってしまうことも少なくない。そこで商品のレビューを観点ごとに分類し、整理された状態で表示することで閲覧者が欲するレビュー、レビューアーを探す時間を短縮することを目的とする。
著者
長村玲奈 波多野賢治
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.623-624, 2011-03-02

食事は日々の健康を支えるためには欠かせないものであり,毎日の献立を考える際の参考となるようにWebでは多くの料理レシピが公開されている.しかし,公開されている料理レシピのほとんどがすべてのユーザに対し一様な結果を返すのみであるため,膨大な料理レシピの中から各ユーザに最適な献立の組合せを探し出すことは困難である.本稿では,ユーザの食生活や健康状態を事前調査し,それに基づいた献立推薦システムの開発を行うことで,料理レシピ推薦のパーソナライズ化を行う.また,本システムを用いることで個々人の栄養素バランスを考慮して料理レシピ推薦が行えているかどうかをユーザビリティの観点で評価を行い,本システムの有用性を検証する.
著者
有熊威 北野貴稔 白石展久 小山和也 河又恒久
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.553-554, 2011-03-02

近年、複数多種のセンサ情報を多角的に解析し、実世界をより正確に認識することで、応用サービスに精度向上などの付加価値をつけたいという需要が増加している。しかし、センサ情報から実世界を認識するエンジンの多くは、特定の応用サービスを指向して設計されてきたため、既存の認識エンジンの解析結果を新しい応用サービスへ流用することは困難であった。本研究では、複数種類の認識エンジンを収容し、応用サービスへ解析結果を一元提供する中間層として、「実世界認識エンジン活用プラットフォーム」を提案する。提案した中間層の試作・検証実験を通して、中間層により解析結果が複数の応用サービスから容易に利用可能になることを検証した。
著者
山田洋志 白石展久 有熊威 亀井真一郎 河又恒久
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.551-552, 2011-03-02

各種のセンサで収集したデータを解析エンジンで解析した結果を効率的かつ<br />低コストで利用するためのアーキテクチャを提案する.解析エンジンとアプ<br />リケーションとの間に解析結果を管理し,蓄積・検索機能を提供する中間層<br />を用意し,アクセスのためのインターフェースを定義する.これによって解<br />析結果を利用するアプリケーションの構築を容易にし,また,解析エンジン<br />のシステムでの利用を簡易にする.
著者
柏原忠和 大澤博隆 篠沢一彦 今井倫太
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.237-238, 2011-03-02

本論文では、遠隔コミュニケーションの為の肩乗り小型ロボットア<br />バタの提案を行う。遠隔地からアバタを操作することで、遠隔地の<br />ユーザーは相手の空間を自由に見渡しながらコミュニケーションを<br />行える。ロボットと一緒に行動をすると人間はロボットの動作に気<br />を使い、また小型ロボットの場合は人間が手に持つという煩わしさ<br />があるが、本アバタは身に付ける事によりこれらを解決する。また<br />、アバタ装着者と同じ目線の映像を共有する事により、遠隔地の操<br />作者は相手の空間にいるような感覚を実現し、装着者もアバタによ<br />って遠隔地のユーザーの存在感を得る事が出来る。肩にいるアバタ<br />が耳元でささやく効果も上記に加えることで、より密接な遠隔コミ<br />ュニケーションを行える。
著者
安藤哲志 藤井雄太郎 川口将吾 伊藤孝行
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.347-348, 2011-03-02

近年,掲示板やブログといったユーザーが自由に投稿できるWebサイトが増加している.ユーザーが自由に投稿可能なWebサイトでは,未成年に有害な投稿がされることがあり問題となっている.多くのWebサイトでは,有害な記事が投稿されたのちに,人手の確認によって対応を行っている.しかし,人手による対応では運営コストが大きくなってしまう問題がある.本稿では,有害な投稿記事を自動的に判定する手法の提案を行う.本稿での提案手法は,有害な文書である負例と有害では無い文書である正例から,共起情報を抽出した辞書を作成し,判定に用いる.
著者
関口宰 中村亮太 上林憲行
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.561-562, 2011-03-02

大学生活において基本的な行動様式を修得することは、社会に出て高い評価を得ることに繋がる。本研究では社会人の行動様式の基礎であるタイムマネージメントを、大学生活に沿う形で身につけることを目的とし、既存のWebカレンダーサービスと連携した学生生活支援サービスを構築した。本サービスにおいて、スケジュール登録フォームでは履修した講義を選択することでWebカレンダーに講義スケジュールや担当講師、場所等の情報を自動的に登録することが可能である。そのほかにも、1週間の予定・計画と実際の活動結果をグラフ化することで、視覚的な対比が可能となり、タイムマネージメントの評価機能を有する。
著者
佐藤智貴 長谷川真也 鴨志田芳典 菊池浩明
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.527-528, 2011-03-02

概要: パスワードは最も基本的な利用者認証方式である.印象に残りやすいパスワードを生成するには様々なノウハウがあり,機械的に生成する決定打はない.そこで,この研究では,日本語の文法違反を引き起こすと違和感を感じる事象に着目し,Google N-gramデータベースを単語出現頻度を考慮した生成方式を提案し,記憶力の差を定量的に評価する.
著者
太田毅 岡本秀輔
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.189-190, 2011-03-02

コンピュータリソースの柔軟な利用や、コンピュータの電力消費削減を目的として、サーバ仮想化の利用が最近広まっている。<br />サーバの仮想化では、複数のVM(仮想マシン)が1台の実マシンを共有することによる負荷を考慮にいれて管理をする必要があり、それらについて様々な研究が行われている。<br />我々は、特に負荷の掛かるVM上のI/O処理をI/Oスケジューラを使用して管理できるかどうかをいくつかの実験を行い、調査した。<br />また、LinuxOSに標準搭載されているCFQスケジューラで使用できるI/O priorityに注目し、VM上のI/O処理に優先度を与えて管理する手法の有効性も調査した。
著者
岡林伸秀
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.47-48, 2011-03-02

組込み機器において録画用ファイルシステムの一つとしてXFSが使用されている.XFSでは同一のパーティションに複数のファイルアクセスを行うことでファイルの断片化が発生するなどの性能問題が確認されている.XFSでのファイルの断片化やRead/Write性能はバッファの割り当てサイズを変更することやリアルタイム・アプリケーションに対応した設定を追加することで変化する.これらの設定はファイルシステムの用途に応じて使い分けられる.本論文ではXFSの各種設定を変化させたときのI/O速度や,断片化の発生状態についての性能評価を実施し,録画に適する設定を整理し,課題について述べる
著者
宮部真衣 吉野孝
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.71-72, 2011-03-02

機械翻訳を介したコミュニケーションでは,翻訳精度が低い場合,十分な相互理解ができない可能性が高い.現在,母語のみを用いて自分の発言がどのように伝わっているのかを把握するための手法として,折り返し翻訳が用いられている.対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度の同等性に関する検証を行った結果,対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度不一致が発生するケースが見られた.特に対象言語の精度が低いにもかかわらず折り返し翻訳の精度が高い場合,大きな問題となる.そこで本研究では,複数翻訳機を用いることによる,上記の不一致の解消効果についての検証を行う.
著者
新井里実 荒井正之
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.445-446, 2011-03-02

近年、インターネットの普及により容易に情報を得たり発信したり<br />できるようになっている。多くの人が自由に投稿,閲覧できるため、<br />著作権を侵害した漫画の画像も多く投稿されている。<br />投稿されている全ての画像を人の手で確認していく作業は現実的ではない。<br />そこで、作者同定の支援が必要となる。<br /><br />本研究の最終目標は、漫画作者を認識することである。本論文では、<br />作者認識の前処理となる可能性の高いキャラクタの認識について検討を行った。<br /><br />異なる作者の10種類のキャラクタの目の画像を8枚ずつ、計80枚用意した。<br />キャラクタの目の特徴として、方向寄与度特徴,重心,線密度,面密度を用い、<br />ベクトルの距離と向きの比較によって認識実験を行った結果、3位累積分類率は85%となった。
著者
矢野裕司 加藤由花 横井健
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.691-692, 2011-03-02

近年Twitterに代表されるマイクロブログの普及により、インターネット上にリアルタイムで人々が思ったことを発信するようになった。この発信には、日記形式のブログや掲示板と比べ感情的なものが多く見られ、眠気といった感情も発信されている。一方、既研究では疲労から来る眠気は周辺の温熱環境との関係が強いとされているため、眠気が外気の気温とも関係があると考えられる。そこで、本研究ではマイクロブログにおける「眠い」や「ねむい」といった眠気に関係のあるキーワードを含む発信数と気温や湿度、天気等の気象データを利用して、眠気を予測する手法を提案する。
著者
飯田浩史 岡崎博樹 上林憲行
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.221-222, 2011-03-02

現代には過去・現在・未来を表す様々なツールやサービスがあふれているが,現代人はスケジュールに振り回され時間に管理されている.この時間に管理されるという立場ではなく,様々な出来事に対して予定を待つ喜び,思い出から懐かしさを抱いてもらえるようにする.そこで本研究では様々な面で表現・開発の自由度が高いiPhone上で,過去・現在・未来を混在させたタイムサービスを作成した.このサービスではシャボン玉の色や大きさで予定を直観的に把握できるバブル型と,今までのように入力した予定を一覧表示できるリスト型の2つのユーザインターフェースを実装している.