著者
犬童 健良
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2007年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.55, 2007 (Released:2007-10-17)

非対称的優越性,妥協効果,および類似効果は,意思決定の規範的モデルに対するアノマリーとして知られる.本論文はこうした2属性3代替案の選択問題およびギャンブル選択における選好逆転現象における文脈依存性を説明するための認知的モデリングを提案した.これらに関して近年ニューラルネットを用いた計算的モデリング(DFT)が提案されたが,本論文は,対立する評価を統合する選好集計とみなし,とくに多数決ルールを用いたモデリングを試みている.また選好の転送可能性を解釈する認知的権利システムの概念を導入した.
著者
小豆川 裕子 神戸 雅一 田中 茂
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2007年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.18, 2007 (Released:2007-10-17)

今日のKM関連施策は,企業価値の向上のために様々な経営手法を融合させ,知識の保存ではなく,知識の共有・知識の流通をいかに行うか, ICT, Non-ICTを含めた経営手法の組み合わせをどう設定するか,に関心が移っている.とりわけICTツールに依存した反省を踏まえ,「人」を中心に据えたコミュニケーションやコラボレーション,それを喚起する「場」が重視され,ICTも企業コミュニティの再生や組織文化の変革ツールとして位置づけられている.本報告は,今日の知識経営の実践や測定手法の動向を踏まえ,知識経営を実現するイノベーションの受容性に着目したフレームワークの提案を行う.
著者
本谷 知彦
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2007年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.39, 2007 (Released:2007-10-17)

近年我が国では、銀行が牽引役となって投資信託の残高が右肩上がりで増加している。残高の特徴を見ると、特定の投信に人気が集中している傾向が見られる。しかし個人、銀行本部の投信採用担当者、同販売担当者にとって投信は概して内容理解が容易ではなく、情報の非対称性が存在する状況下で販売が行われている現状である。本報告では、結果的に類似投信の排除性を創出することになる、銀行の採用担当者による採用意思決定の特性を明らかにする。かつその特性を発生させる、販売担当者側が抱える情報の非対称性要因について言及する。