著者
永井 聖剛 山田 陽平
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心大会論文
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.27, 2013

創造性には,広範かつ新しい枠組みから物事を捉え新規かつ独創的なアイデアを産み出す「拡散的思考」,制約や状況に基づきアイデアを産出する「収束的思考」の2成分が存在する。創造性を促進する要因として“気分状態”は主要な研究対象であるが,本研究では,認知情報処理は身体の状態や動作に影響を受けるとする“身体性認知(Embodied Cognition)”の枠組みに基づき,「腕を大きく回す動きが(小さく回す動きよりも)広範で拡散的な思考を導き,拡散的思考が促進されるか否か」を検討した。「実在しないコメの名前」を考えるという創造性課題を課し,事前に「○○ヒカリ」という典型的回答を5例提示した。実験の結果,腕回し動作の大小は回答総数には影響を与えなかったが,大きく回す群では小さな群よりも典型例に縛られない非典型的なアイデアの回答比率が高く,拡散的思考が促進されることが明らかとなった。