著者
町田 進
出版者
公益社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会誌 (ISSN:03861503)
巻号頁・発行日
vol.419, pp.250-259, 1964

本論文では各種の高張力鋼, Al合金, Ni合金, Cu合金についてたわみ量一定の両振り(R=-1)曲げ試験を行ない, 荷重波形, 切欠, 溶接, 海水腐食等の諸因子の影響のほか, 有名なCoffinの式の検討を行なっている。
著者
鬼頭 史城
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会誌 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.462, pp.523-528, 1967-12-25
著者
竹沢 誠二
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会誌 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.408, pp.289-293, 1963-08-25
被引用文献数
1

概 要 さきに操縦性能研究用としての模型船無線操縦装置の一方式について紹介したが(会誌375号)。今般その追加装置である計測装置が完成したので大要を述べさせていただく。広義の船型試験の観点に立って考えると, 無拘束状態で自由に操縦される模型船の利用範囲は広く, 水面の条件さえ整えば, (1)平水中の操縦性試験, (2)斜波中の運動性試験, (3)波浪中の操縦性試験, (4)いわゆる直進時自航試験, などの可能性が考えられる。ここに述べる計測装置は当面の対象としては, (1)を考えて製作されたものであるが, (2)以下についても若干の考慮をして計画されたものである。対象になる計測要素は主として船内でピック・アップされる。したがって計測量を船内で自記させるか, 無線で地上へ送り地上で記録させるかによって計測システムの格は大巾に相異したものとなる。前者は装置が簡単にな性り取扱いに便であり, 故障要素も少ないので従来の装置は全部この方式に類する。後者は, 操縦しながら実験の成否が判別できる便があるが, 装置が複雑となりしたがって故障要素も多い, さらに計測量の無線電送による誤差が含まれる欠点がある。航空機の実機試験, ミサイルの実射試験などでは, 試験自体が巨額の費用と多大な工数を要すること, 特にミサイルでは回収不能であることから, 後者を採用している。模型船試験では後者を選択する必要性が多いとはいえないが, われわれの場合対象船型の特殊性から, すでに無線操縦装置が担当複雑なものとなり実験の複雑化が予想されるので, それが完全に成功すれば大なる利点が考えられる計測量の無線電送を試みてみることにした。船の軌跡の測定はこのような試験では重要な位置を占める。船内で船速および方位角を連続計測し, それらをテレメーターし地上で実船の航跡自画機のようなものに入れれば軌跡を画かせることは可能であるが, 船速を精確に船内で測定するのは困難であるので, 得られる軌跡も不精確にならざるを得ない。したがって軌跡の測定は従来のように地上から船を追跡する方式によることにした。ゆえに本装置は船内に設置される各種計測器, 計測量送受信装置, および航跡測定装置の3つに大別される。
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会誌 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.429, pp.155-160, 1965-04-25

60mまでの小型沿岸船の復原能力はある種の荷重状態のもとで, あるいはまた甲板上に氷結を起こしたとき, 不十分なものとなる。多くの小型船が未知の条件のもとで遭難を起こしたため, この問題について1950年から60年にかけて多くの理論的, 実験的な研究が行なわれて来ている。Manleyの指摘するところによると, 60mまでの小型船は復原能力の立場から見ると大型船よりも危険状態にある。さらに船舶の全遭難数のうち, これら小型船の遭難が占める割合は増加の傾向を示し, 1899年から1913年の間の36%が第2次大戦後は66%に達している。一方全船舶数に対して小型の占める割合は20%から30%を保っている。また小型船の遭難の70%は冬期に起こり特に乾玄の低いこと, 甲板上に貨物を搭載していたことが共通している。これらの小型船の遭難を防止するためには, 遭難機構を解明し, 現実的な規則をもうけて復原能力の欠陥を改善しなければならず, また国際安全規則に対するトン数制限を500登録トン以下に引き下げることが望ましいものと思われる。