著者
中山 純一 宮下 豊勝 赤木 伸弘 小倉 久直 吉田 靖夫 相馬 敬司
出版者
電子通信学会
雑誌
電子通信学会論文誌 B (ISSN:03736105)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.p93-100, 1979-02

本論文では著者らが先に電波・超音波ホログラフィの新しい方法として提案したホログラムマトリクスによる2次元映像法について述べている。ホログラムマトリクスは従来のホログラフィとは異なり、より要素的な情報を含んでいるため、計算機で合成した送信・受信の両ビームの焦点を同一点に合わせる共焦点再生処理が可能で高い分解能が得られる。送信アレーと受信アレーを直交に配置すれば、送・受信の両ビームが標的領域内ではほぼ直交するため、2波長程度の高分解能が得られることを理論的に示す。 次に、超音波実験を行い、種々のモデル標的の再生象を示している。実験より得られた像は、標的の数が多くなければほぼ理論値に近い分解能をもつ良好なものであった。又、アレーの各チャンネルの位相・振幅の補正の効果についても検討を加えている。