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卵透明帯における異種間受精阻止機構の解析
著者
林 良博
小川 健司
九郎丸 正道
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995
まず、ハタネズミ精子がマウスとハムスターの卵子以外の異種動物の卵子透明帯を通過できるか否かを検討した結果、ラット、マストミス、スナネズミの卵子透明帯は通過できないことが明らかとなった。一方、同種であるハタネズミの卵子透明帯への通過率は、マウスやハムスターに比べ、明らかに低率であった。しかもそれらの卵子はハタネズミ精子が侵入しているにもかかわらず受精していなかった。以上の事実から、この実験系では精子が受精能を獲得していないことが明白となった。次なる実験としてハタネズミの体外受精(IVF;in vitro fertilization)を試みた。精子の前培養時間を30分〜2時間、精子の濃度を前培養時1×10^7cell/ml、媒精時1×10^6cell/mlの設定条件でIVFに成功した。また培養液に1mMのハイポタウリンを加えることによって受精率は高率となり、ハイポタウリンは精子の前培養よりも媒精時に効果があることが示された。それらのIVF卵は培養してもほとんど胚盤胞期まで発生しなかったが、偽妊娠状態になった雌の卵管に移植したところ、正常な産子が作出できた。以上の一連の実験によってハタネズミの最適なIVF条件が確立でき、またこの方法によって作出したIVF卵は正常であることが判明した。さらに、ハタネズミ精子が先体酵素を利用して異種卵子透明帯を通過しているのか否かを確認するため、精子の先体酵素を不活性化して、受精を阻害する酵素(proteinase/hyaluronidase inhibitor)を培地に加えたところ、ハタネズミ同士の体外受精はほぼ完全にブロックされたが、ハタネズミ精子のマウス卵子透明帯通過はブロックされなかった。またカルシウムイオノフォアで先体反応を誘起し、先体内の酵素を放出させたハタネズミ精子であっても、マウス卵子透明帯を高率に通過することができた。したがってハタネズミ精子は、先体酵素を利用しないでマウス透明帯を通過していることが推測された。
言及状況
変動(ピーク前後)
変動(月別)
分布
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(1 users, 1 posts)
卵子の周囲にある「透明帯」に、異種の精子を受精させないシステム(異種間受精阻止)が働いているので「受精しません」が回答です。 http://www.glycoforum.gr.jp/glyco/02.html http://kaken.nii.ac.jp/d/p/07456131
収集済み URL リスト
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07456131/
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