- 著者
-
西野 耕一
- 出版者
- 横浜国立大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 1997
水を作動流体とする軸対称衝突噴流を用いて、そのよどみ領域における希薄分散粒子群の乱流特性を実験的かつ数値的に調べ、粒子群の乱流輸送メカニズムおよび伝熱との関係を明らかにした。以下に具体的な研究成果を記す。(1)粒子挙動の3次元計測:2台のテレビカメラを用いるステレオ画像計測技術を適用して、ノズルより希薄に注入されたガラスビーズ(粒径=0.8、1.0、1.2、1.4mm、比重2.6)の軌跡を時系列ラグラジアン計測した。取得されたデータより、オイラー平均量(粒子平均速度、粒子速度変動)、粒子スリップ速度、平均軌跡、平均軌跡からの拡散、速度変動のラグラジアン自己相関などを明らかにした。(2)粒子挙動の数値シミュレーション:連続相は希薄分散粒子相による影響を受けない(one-way coupling)との仮定の下で、Lagrangian eddy-particle interactionモデルによる粒子挙動の数値シミュレーションを実施した。まず、手法構築のため円管内乱流における液滴の管壁付着の予測を行い、従来の報告と良好な一致を得た。次に、衝突噴流場における粒子挙動の予測を行い、(1)に述べた実験結果との妥当な一致を見た。(3)伝熱促進の実験的検討:アルミニウム粒子、スチレン粒子、ガラス粒子を複数の重量割合(1、2、3%)で懸濁させ加熱衝突壁の伝熱促進割合を測定した。その結果、粒子緩和時間と粒子衝突割合との積によりよどみ領域の伝熱促進割合が整理できることを明らかにした。