著者
原 俊彦
出版者
北海道東海大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本研究の最終段階として,平成7年度-平成9年度の成果を踏まえ、これまでに開発したシミュレーションモデルを用い、(1)技術革新・文化革命説、(2)気候変動・ストレス説、(3)人口圧力・食域拡大説の、農耕革命の発生に関する三つの主要仮説の理論的検討を行い、その成果をまとめた。とりわけ(3)については、昨年度開発した総合モデルを「農耕発生地域」と「その他地域」に二重化することにより、初期土地利用率の差から、両者の時間的なズレを解明することに成功。この仮説の有効性を確認することができた。このモデルの二重化は、また農耕革命の時間的広がりを地理情報にリンクする上で重要な第一歩となるである。が、実際のリンクには、さらにモデルを多重化する必要があること、また、現在使用しているパーソナル・コンピュータの計算速度では困難であるが判明し、今後の研究課題として残された。なお、これらの成果は,『第6回 日本情報考古学会』(98年9月:共立女子大学),『第4回 シンポジウムー人文科学における数量的分析』(99年3月:総合大学院大学葉山キャンパス)『第7回 日本情報考古学会』(99年3月:奈良先端科学技術大学)において発表した。また平行して,昨年度の成果を論文化し『情報考古学』VOL4(2)に掲載するとともに、雑誌『人文科学と情報処理』(勉誠社)を通じ、本研究や、人文科学におけるコンピュータの重要性について執筆、広く一般研究者への啓蒙に努めた。なお本研究により1998年3月に日本情報考古学会より「1997年度 論文賞」を、1999年1月には学校法人 東海大学より「1998年度松前重義賞(学術部門)」を受賞した。

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こんな研究ありました:先史時代ワ-ルドモデルの構築(原 俊彦) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/10111218
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