著者
山田 昌弘
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

夫婦の情緒的関係の構造を把握するために、カップルへのインタビュー調査、並びに、サンプル数317の質問紙調査を行った。その結果わかったことを数点にまとめる。(1)意識調査により、カップルは情緒的関係を二つの基準(親密性とロマンス)で把握していることがわかった。(2)その二つの基準は、男女で異なっている。男性は、親密性(気安さ)と性的満足を結びつけ、ロマンス的なものは結婚とは別のものとして把握している。一方、女性は、性的満足はロマンスと結合しており、親密性とは別のものと意識する傾向がみられた。(3)配偶者への期待は、かかわりたいか、かかわりたくないかという一次元で把握できることがわかった。(4)夫婦間の親密性を生み出す行動は比較的よく行われているが、地方では日常的買い物、都市部では記念日を祝うという非日常的行動が特徴的である。(5)ご機嫌をとるなどの感情労働は、地域差、性差がみられた。地方では、妻が夫のご機嫌をとるなど、女性の方がより相手に気をつかうが、都会では逆転し、夫が妻に気をつかう割合が増える。(6)夫婦の情緒的満足度においては、親密性の点では、男女差がないが、ロマンスという点では、女性の満足度が低くなる傾向がみられた。

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思わず笑ってしまった…「配偶者への期待は、かかわりたいか、かかわりたくないかという一次元で把握できることがわかった」(夫婦の親密性に関する研究より) https://kaken.nii.ac.jp/ja/p/10610164

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