著者
木村 俊彦
出版者
奥羽大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

前年度の研究でFmθと交感神経機能との関連が明らかとなったことから,今年度は睡眠時bruxismと脳波Fmθとの関連を究明するために,ストレス負荷を行った後に睡眠させた場合の睡眠時bruxismとFmθの発現様相を検討した.被験者は健常成人男性3名とした.実験的ストレス負荷には内田クレペリンテストを採用した.生体情報の記録には脳波,筋電図,眼電図,心電図および呼吸を記録した.脳波はA2-Fz部位とA1-C3部位からの単極導出法を行い,Fmθの判定基準は6〜7Hzの正弦波様のθリズムで背景脳波よりも明らかに高い振幅を有し,1秒以上持続するものとした.心拍数の測定項目は心拍数とCVRRとした.眼電図は右側眼窩外側縁からの単極導出法にておこなった.筋電図は左側咬筋浅層部からの双極誘導を行い,bruxismの判定に用いた.bruxismは最大かみしめ時の筋電図原波形を解析ソフトウェアRMSにて実行値に変換し,処理後の波形から各被験者毎の最大咬みしめ時に対して20%以上のものをbruxism,20%未満のものを嚥下と定義した.導出した生体情報はマルチテレメータシステム,PowerLab/8sp(ADInstruments)を介して取り込み,Chart, HRVにて解析した.その結果,実験的なストレス負荷においてはFmθが発現し,睡眠中はFmθは発現しなかった.しかし,睡眠中では全ての被験者においてbruxismの発現が認められた.Bruxism発現時の心拍数,CVRRを発現前後と比較したところ,CVRRでは有意差はなかったが,心拍数では有意に増加した.今後,顎機能異常者に対して同様の実験を行うことにより,bruxismとFmθ,自律神経機能との関連がより明確になるものと思われる.

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こんな研究ありました:脳波Fmθの検出による睡眠中Bruxismの発現様相(木村 俊彦) http://t.co/BIUsgV4Hch
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