著者
中山 貴弘
出版者
神戸大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2015

ラーニング・コモンズ(LC)は、もともと北米の大学図書館において、情報機器の普及と、インターネット化時代に対応した情報リテラシー能力の養成に重点を置く、学習支援の場としてのインフォメーション・コモンズ(IC)から発展してきたものである。しかし、日本においてLCは、それとはやや異なる文脈で捉えられ、設置されてきたと言える。本研究では、その相違が何に起因するかを調べるため、次の調査およびワークショップを行った上で、日本の現状との対照を行った。①米国大学への訪問調査2015年初秋、カリフォルニア大学ロサンゼルス校およびサンディエゴ校、そして南カリフォルニア大学の図書館を訪問し、LCの運営担当者に聞き取り調査を行った。②北米におけるIC/LCに関連する学説の概観IC/LCに関連する国内外の文献を調査し、北米においてICの基本要件とされているものは何か、またICからLCへの移行がどのような場合に起こるかを概観した。③研究者招聘によるワークショップ開催北米におけるIC/LC研究の第一人者であるBarbara Tierney氏(中央フロリダ大学)を神戸大学へ招聘し、「日米LCの比較」をテーマとして、教職員を対象としたワークショップを開催した。その結果、米国においてICの基本要件とされている「テクノロジーとコンテンツとサービス」について、日本での捉え方に相違があること、またグループ学習の捉え方について日米の相違があることを明らかにした。本研究は、日本において北米とは違った発展経路をたどってきたLCの、日本の大学教育における存在理由を明確にするための基礎的な研究としての意義を持つ。

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2015年度 中山 貴弘 神戸大学・図書館職員 奨励研究
2015年度 中山 貴弘 神戸大学・図書館職員 奨励研究

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2015年度 中山 貴弘 神戸大学・図書館職員 奨励研究 / “KAKEN - 日米ラーニングコモンズにおける大学図書館サービスの教育への関与(15H00077)” http://t.co/Mutwi3EfNZ

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