著者
寺田 暁彦 石崎 泰男 吉本 充宏 上木 賢太
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

土壌気体水銀(GEM)放出率測定方法を構築して,箱根火山大涌谷噴気地において観測試験を行い,有効性を確認した.この結果に基づき,草津白根火山においてGEM観測を2017年に行った.その結果,将来噴火口になり得る破砕帯に相当すると思われる,高GEM放出域を白根火砕丘の南および南西斜面に見出した.また,地質調査に基づき,白根火砕丘南側から本白根山にかけて,過去に爆発的噴火が繰り返し発生してきたことが判明した.既存の物理観測網は湯釜火口湖を取り囲むように配置されている.現状よりも南側領域における観測点の整備が,今後の草津白根火山の監視上の課題である.

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