著者
佐々木 哲也 中垣 慶子 佐栁 友規 真鍋 朋子
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

ヒトの脳では、新生児から子供の時期にかけてシナプスが急速に増えた後、大人になるにつれて減っていく。自閉症患者の脳では、シナプスの刈り込みがうまくいかず、余分な神経回路が残っていると考えられている。私たちは霊長類であるマーモセットを使って自閉症の原因に迫ろうとしている。まずマーモセットの脳で「刈り込み」が起こっていることを確認し、さらにバルプロ酸を妊娠しているサルに与えて自閉症の症状を示す霊長類モデルを作り出すことに成功した。本研究では、その脳でシナプスの「刈り込み」が不十分であることを見つけた。ヒト自閉症脳の特徴を反映したサルを用いることで、新しい治療法の開発に貢献できると期待される。

言及状況

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猿にバルプロ酸投与すると、シナプスの刈り込みがうまくいかない自閉症の霊長類モデルとなるものが出来るのか。 https://t.co/n5OElOiy8e
〜マーモセットをバルプロ酸に曝露(200mg/kgを胚性60日から7日間連続投与)することにより、自閉症病態モデル霊長類(VPAマーモセット)を作出した。行動学的解析から、他個体への興味が少ない、特定の鳴き声が増加しているなどのDSM-5を満たす自閉症様症状を示すことが明らかに〜https://t.co/G07jnxdsmA https://t.co/YjsLzRuwnI
本研究では、#他個体へ注意を向ける時間が短い、#固執性 を示すなど #DSM5の診断基準 を満たす #自閉症様行動 を示す胎生期 #バルプロ酸(VPA)曝露 #マーモセット の大脳皮質において、#ヒトASD患者 の「オーバーシュート型」#シナプス形成の異常 が再現できるか検討を行った。 https://t.co/pVM1McgsJr
本モデル動物の脳形態の特徴は自閉症患者の特徴と類似していることがあきらかになりつつある。〜 これは、自閉症患者ではミクログリアの機能不全により不適切または活動が弱いシナプスを認識することができず、過剰なシナプスが維持されているという仮説を支持する結果である。https://t.co/b1Bn0aCnCO
胎生期のマーモセットを #バルプロ酸 に曝露することにより、#自閉症 病態モデル #霊長類 の作出に取り組んでいる。これまでの行動学的解析から #DSM5 を満たす #自閉症様症状 を示すことが明らかになってきている。 2015年度 #自閉症スペクトラム #ASD #ミクログリア機能不全 https://t.co/b1Bn0aCnCO https://t.co/48Eg5gO3cL
自閉症モデル霊長類を用いた発達期神経回路再編成の異常の検証 #国立精神・神経医療研究センター まずマーモセットの脳で「刈り込み」が起こっていることを確認し、さらに #バルプロ酸 を妊娠しているサルに与えて #自閉症 の症状を示す霊長類モデルを作り出すことに成功した。https://t.co/ULkFezITvW

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