著者
廣瀬 陽子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-07-10

本研究は「凍結された紛争」の誕生・存続のメカニズムを明らかにし、その発生の予防、解決可能性を検討することを目的とし、文献研究、現地調査などによって進められた。研究を通じ、凍結された紛争の解決に影を落とす歴史背景および歴史認識問題の深刻さが浮き彫りになった。また、大国の外交戦略の影響も重要である。例えば、旧ソ連圏の凍結された紛争は、ロシアのグランド・ストラテジーの中で固定化された現実があり、また、凍結された紛争の多くに冷戦構造や現在の「東西対立」の構造などが見られる。最後に、凍結された紛争が紛争当事国ならびに関係国の内政・外交に、ひいては国際政治に重層的な影響を与えることも明らかになった。

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4 2015年の廣瀬先生のクリミア訪問は科研費報告書に記述あり。問題はそこで「ロシア(モスクワ・クリミア半島)」とクリミアを露領と記述している点。「併合」を受け入れ、

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