著者
安藤 美樹
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01 (Released:2016-04-21)

iPS細胞から誘導した抗原特異的細胞障害性T細胞(CTL)はもとの末梢血由来抗原特異的CTLと比較し、強い増殖力、テロメア長の伸展など機能的な若返りが特徴である。我々はマウスモデルを用い実際の抗腫瘍効果も検討したところ、強力な抗腫瘍効果と、もとの末梢血由来CTLで治療したマウス群より有意な生存期間の延長を確認できた。更に安全性を高めるため自殺遺伝子iCaspase9による細胞死誘導システムを導入し、副作用を薬剤で制御できることを確認した。有効性と安全性を確認できたので、臨床研究を目指し現在前臨床試験を行なっている。本研究では節外性NK/Tリンパ腫鼻型、ホジキン病などの複数のEBウイルス関連リンパ腫の患者末梢血からLMP1/2, EBNA, BZLF1抗原などの様々な抗原特異的CTLクローンを誘導後、T-iPS細胞を樹立、その後iPS細胞由来EBウイルス抗原特異的CTLを誘導しEBウイルス関連リンパ腫に対する抗腫瘍効果を検討している。現在10名のEBウイルス関連リンパ腫患者末梢血より、複数のEBウイルス抗原に対するCTL誘導に成功している。その後T-iPS細胞を樹立してiPS細胞由来CTLを誘導しており、EBウイルス感染細胞に対する抗原特異性や殺細胞効果を検証中である。T細胞機能評価後は、安全システムとして自殺遺伝子iCaspase9を、樹立したT-iPS細胞に導入し同様に安全性と有効性を検証する予定である。免疫チェックポイント阻害剤との併用効果の有無についても検討を行なっている。

言及状況

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iPS-T細胞療法が2016年〜2019年総額で直接経費360万円が科研費から支給されることに比べ、AMED採択研究が総額10億円といかに研究費が潤沢か分かる。共同研究をするベースとなる研究費の差が、実用化への速度の差となり、そし… https://t.co/LFwvAlKzsX
ブライトパス:iPS-Tの前臨床試験『前臨床試験にご登録いただいた患者数も当初の目標を大きく超え、多くの検体より抗原特異的CTLを誘導でき順調にT-iPSを樹立できている。既に若返りCTLを誘導確認後、T細胞機能評価を行えているも… https://t.co/UX9WhX74CA
ブライトさん。ips-T。 スピード感大切ですよね。 https://t.co/OwMndajPTB

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