著者
長崎 弘 小谷 侑
出版者
藤田医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、マウスES細胞から分化誘導した視床下部組織を解析することで、成熟視床下部に内在する神経幹細胞の維持機構および神経新生機構の解明を目指した。ES細胞の分化誘導過程で、視床下部幹・前駆細胞マーカーであるRax遺伝子の発現をモニターしたところ、神経・グリア細胞の分化後も少数のRax陽性細胞が残存することを見出した。これらの細胞は遺伝子発現、細胞形態、増殖活性などの特徴から、成熟視床下部の神経幹細胞に類似することが分かった。さらにRax発現を指標とした培養条件の検討から、形態形成シグナルの一種であるヘッジホッグシグナルが、神経幹細胞の維持および分化抑制に働いている可能性が示唆された。

言及状況

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@u93HjbxU7QB3yGR 中枢神経障害の幹細胞治療は期待しています。文献で知っているだけで研究が何れだけ進んでいるかは分かりませんが脳血管障害、脳炎脳症、感染症、ワクチン由来の中枢性自律神経障害の改善には視床下部前駆幹細胞による治療が実現すれば患者の回復は早まると考えています。 https://t.co/K0TBLrw9DV

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