著者
東村 泰希
出版者
石川県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

低亜鉛血症は大腸がん発症のリスクとされているが、その分子機序は明らかでない。大腸がんの発症には慢性的な腸管炎症が関与する。申請者が施行した先行研究より、macrophage(Mph)において、細胞内亜鉛濃度の変化に伴い、インターフェロン応答型転写因子であるIRF5の細胞内局在が変化することを見出している。しかし、腸管炎症や大腸発がん過程におけるIRF5 の機能に関しては不明であった。申請者は本課題において、Mphが亜鉛欠乏状態に陥ることで、①IRF5の核内移行が促進→②炎症性サイトカインIL23p19の発現亢進→③炎症性リンパ球であるTh17の活性化→④大腸炎の増悪、という現象を明らかにした。

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低亜鉛血症は大腸がんのリスクとされている。マクロファージが亜鉛欠乏状態に陥ることで、IRF5の核内移行が促進→炎症性サイトカインIL23p19の発現亢進→炎症性リンパ球であるTh17の活性化→大腸炎の増悪 新規亜鉛応答タンパク質の同定と大腸がん予防における意義の解明 https://t.co/UTcBiCKuoE

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