著者
蝦名 敦子
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

一年目の研究として、子ども達の実践的考察を次の二つの観点から行う。一つは学校教育における図画工作の表現である、造形遊びと絵や立体・工作について。二つ目は学校外で実施した展覧会である。一つ目は、これまでの実践から、子どもの造形活動と空間の問題を振り返った。子どもは自らの身体感覚を働かせながら,造形空間を感じ取り認識していく。造形遊びではそれが顕著で,場所の空間を確かめながら,より大きな造形空間が把握されている。絵や立体・工作では,主題に応じて造形空間が作品とともに見出されていく。共同製作ではさらに充実した展開を見せた。同じ造形活動によって意識される「空間」であっても,そのプロセスに異なった方向性が見られる(「子どもの造形活動による空間把握の特性―実践的考察を通して―」「弘前大学教育学部研究紀要クロスロード」第22号に掲載)。二つ目の学校外での実践では、2017年8/4~6にかけて開催した「みんなでつくる形と空間」展の内容について、これまで実施した展覧会と対比的に考察した。課題を明確にし、次の展覧会に向けての方向性を探った。「空間」について定義づけながら、これまで筆者が先に行った3つの展覧会と比較して、本展覧会の成果と課題について考察したが、特に子どもの造形活動と空間の問題に注目して、造形空間と展示空間が論点となる。その切り口からそれぞれの展覧会の特徴について整理すると、本展覧会は遊具を設置した展示空間でありながら、光と影の造形空間を創り出すことができた点が特徴的である。今後は「形をつくる」方向をさらに強め、イメージの問題に関連づける。造形遊びからよりイメージに訴え、仕掛けによる展示空間を準備しながら、その空間を造形空間として創っていくような場が課題となる(「『みんなでつくる形と空間』展の成果と課題―ワークショップ型展覧会の比較考察を通して―」「芸術文化」第22号に掲載)。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

https://t.co/rFZmchhN0A https://t.co/4qhdgd0MjL この辺か

収集済み URL リスト