- 著者
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田中 利幸
- 出版者
- 広島市立大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2006
本研究は、米陸軍航空軍が、1930年代からの伝統的な戦略爆撃論である「精密爆撃論」にもかかわらず、第2次大戦中の爆撃活動において、いかに公式論から乖離し、無差別爆撃へと急速に変容して行き、最終的には広島・長崎に対する原爆投下による無差別大量虐殺を犯すまでに至ったのかを分析することに目的をおいた。その変容を、米軍の軍事指導者、政治家のレベルでの戦略、政策の変化のみならず、国民の倫理観の変化という観点からも分析を試みた。