- 著者
-
小川 泰信
- 出版者
- 国立極地研究所
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2006
本研究課題の目的は、極域電離圏及び磁気圏で観測される極風(ポーラーウィンド)の生成機構の解明である。極風が生じ始めると考えられる極冠域の上部電離圏(400-1,000km)におけるイオン組成の高度分布と各イオン種の速度分布を、2007年夏期から2008年冬期にかけて実施した欧州非干渉散乱(EISCAT)スヴァールバルレーダー(ESR)観測データを用いて調べた結果、(1)酸素イオンに対する水素イオンの比率は、電離圏モデル(IRI-2001)値に比べて観測値の方が大きいこと(高度400-600kmでは約3倍)、(2)昼側カスプ領域より低緯度側の領域では、主イオンである酸素イオンとマイナーイオンである水素イオンにより、全上昇イオンフラックスの保存が広い高度幅で成り立っていること、等を明らかにした。