著者
永盛 克也
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

17世紀の劇作家ラシーヌは少年期に受けた人文主義教育を通してセネカに体現されるストア主義に親しんだと考えられる。その悲劇作品において情念の抑制の困難あるいは不可能性を強調する点で、ラシーヌは同時代のストア主義批判の潮流に与しているといえるが、その一方で登場人物に付与されるきわめて反省的な自意識はセネカ悲劇の主人公のそれに比すべきものである。ラシーヌによるセネカの受容は意識的かつ批判的なものだったといえる。

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こんな研究ありました:ラシーヌ悲劇におけるセネカ作品とストア主義の影響(永盛 克也) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/19520217

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