著者
岩澤 知子
出版者
麗澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、中世諏訪の神仏習合思想から生み出された「諏訪流神道」の形成過程および構造の分析を通して、諏訪古来のカミ信仰が、古代律令制により導入された神祇制度、さらに中世における仏教との交渉を通して、いかに多義的な神の姿を創出するに至ったか、その豊かな歴史性や多様性を明らかにしていく。中世日本の神仏習合に関するこれまでの研究は、神道と仏教の関係を分析するに際し「神道」を一括りの概念と捉えてきた。本研究では、近年の神道史研究の成果を踏まえ、「神道」を「カミ信仰」「神祇制度」「神道」という三つの異なる概念から成るものと捉え直した上で、これら三要素の相互関係ならびに仏教との習合関係を探求していく。

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