- 著者
-
鈴木 禎宏
- 出版者
- お茶の水女子大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2008
本研究はイギリスの芸術家バーナード・リーチ(1887-1979)の活動と、柳宗悦(1889-1961)が主導した日本の民藝運動を題材として、対抗産業革命counter-Industrial Revolutionという観点から20世紀の日英の文化史を振り返った。リーチと柳、及びその周辺の人々は、芸術と生活という観点から、産業革命がもたらす負の要素を批判・是正することを工芸分野において試み、ある程度の成果を上げた。本研究は、リーチ、柳らが携わった対抗産業革命の理念とその実践を解明し、対抗産業革命という視点が20世紀の文化史研究に有効であることを確かめた。