著者
堀越 宏一
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

10世紀末から北フランスで建設が始まった初期の石造城砦を調査・研究の対象として、その生成の過程と、城が有していた社会機能を多角的に明らかにした。そこでは、古代ローマの建築様式の影響を受けて建てられた最初期の方形の天守塔が、城砦としての防衛機能を追求した結果、13世紀初頭までに、円筒形天守塔(「フィリップ式天守塔」)となり中世的頂点を迎えた。しかし、城の完成とその結果としての統治の安定の結果、円筒形天守塔に欠けていた居住性を求めて、統治のための公的空間である大広間と城主の居住空間は、城壁に内接する方形の館に移ることとなった。天守塔には、政治的象徴性だけが遺されることとなる。中世の城は、個々の城の軍事的機能と政治ないし統治機能の必要性に応じて、多様な形状を取ることになるのである。

言及状況

Twitter (6 users, 9 posts, 7 favorites)

https://t.co/oUyB7Lqz8x 堀越 宏一「統治空間としての城の生成と機能をめぐる歴史考古学的研究」 報告書が読めます。「研究概要」を見る限り、西洋天守に住んでた城主は、治政の安定に伴い大広間に居を移してしまい、天守は象徴的なものになったのは、日本の歴史にそっくり

収集済み URL リスト