著者
吉野 純
出版者
岐阜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,独自開発した大気-海洋-波浪結合モデルと台風渦位ボーガスを用いることで,伊勢湾における現在・将来気候における可能最大高潮の力学的評価を行った.現在気候においては,伊勢湾台風時の太平洋上の海水面温度29.0℃を設定することで,紀伊半島上陸時の可能最低気圧は930hPaとなり,名古屋港での可能最大高潮(潮位偏差)は4.5mとなることで,伊勢湾台風時に観測された潮位偏差3.55mを大きく上回ることが明らかとなった.また,将来気候においては,2099年9月(A1Bシナリオ)の太平洋上の月平均海水面温度30.2℃を設定することで,上陸時の可能最低気圧は905hPaとなり,名古屋港における可能最大高潮は伊勢湾台風の倍近い6.5mとなるとこと明らかとなり,現状の計画潮位を大きく上回る可能性が示唆された.

言及状況

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こんな研究ありました:気象力学に基づく地球温暖化を想定した可能最大高潮・波浪評価手法の構築(吉野 純) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/20760325

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