著者
寺田 龍男
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

中世ドイツ英雄叙事詩の一ジャンルである「ディートリヒ叙事詩」には,写本が書き継がれる過程で本文が大きく流動する作品群「ディートリヒの冒険叙事詩」(以下「冒険叙事詩」)がある。その流動の原因は従来,唯一の原本を後の写字生が自由に改作した結果であると説明されてきた。しかしこの解釈では,多くの作品に複数ある系統の成立とその後の動態を十分には説明できない。本申請研究は,冒険叙事詩の諸作品において,①書記伝承の初期の段階ですでに内容の異なる複数の「原本」があったこと②異なる系統の本文が混じり合う写本の中には,写字生が先行する複数の写本を校合勘案して書かれたものがあること以上2点の論証を目標とする。

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