著者
大野 誠
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ニュートンの錬金術研究の痕跡は彼の『光学』(1704 年)に残されている。それはこの著作の付録「疑問 31」に留まらず、本論の第2篇第3章命題7と命題 10などに見いだせる。ニュートンは物体の色彩から粒子の大きさを見積もろうとしており、彼の中で光学研究と錬金術・化学研究は密接な関係にあった。 『光学』の本論は 1670 年代の「光学講義」などに基づいているので、ニュートンにおける光学と錬金術の関係は 1660 年代末には始まっていた。ニュートンの手稿史料 Add.MS. 3975 を検討した結果、この頃、ニュートンの錬金術・化学実験に圧倒的な影響を及ぼしていたのはロバート・ボイルであることが分かった。

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こんな研究ありました:ニュートンの『光学』と錬金術(大野 誠) http://t.co/lV4dXEouDP

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