- 著者
-
守 真太郎
- 出版者
- 北里大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2009
競馬、天気予報、クレジットリスクに関する予想について、スケール不変性の観点から研究を行った。競馬市場では、単勝馬券の馬の得票率と勝率がほぼ一致することが知られていたが、得票率が1%以下のときは一致せず、得票率0%からカウントした勝馬の数と負け馬の数の間にべき乗則が成立することを見出した。この発見を基礎に、多数の人が集団で予想を形成する過程をモデル化し、集団実験で検証を行った。最大の成果は、ヒトが他人の情報をコピーするという先天的な性質が、集団というマクロレベルの相転移を引き起こすことである。