著者
角谷 賢一朗
出版者
神戸大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

iPS細胞から椎間板髄核細胞、線維輪細胞を分化誘導することを試みた。現在のところ幹細胞から椎間板細胞を効率的に分化させる方法は確立されていない。したがって、我々は互いを共培養させる方法を採用した。まず、iPS細胞と椎間板細胞を共培養することで分化誘導を試みたが、iPS細胞は線維細胞様の細胞に分化し椎間板髄核細胞の特徴は有していなかった。そこで、iPS細胞から胚様体を作成、この胚様体ヘレチノイン酸を負荷することで間葉系幹細胞を分化誘導し、この間葉系幹細胞と椎間板髄核細胞、線維輪細胞を共培養する手法を選択した。iPS細胞は浮遊培養することで約7日間後に胚様体の形成をみた。さらにこの胚様体細胞ヘレチノイン酸を負荷することで間葉系幹細胞様の細胞が誘導された。この間葉系幹細胞の性格を検討するために、骨分化誘導を行いアリザリン染色にてCa沈着を証明し骨分化誘導能を確認した。今後、このiPS細胞誘導間葉系幹細胞から椎間板細胞の分化誘導を図る予定である。

言及状況

Yahoo!知恵袋 (1 users, 1 posts)

同じ記事を知って驚いた者です。IPS細胞は体のあらゆる組織の細胞になりうる 能力を秘めた万能細胞ですので、ES細胞と共に医療技術の進化には 感心するばかりです。turningofheadさんが仰るとおり倫理的にクリアー しなければいけない問題も多いですが、現在の医療水準では治療が難しい 特定疾患などの難病にも、光明になるのではと着目しています。 さて質問の椎間板の再生についてですが、 ...

収集済み URL リスト