著者
西田 康太郎 高田 徹 由留部 崇 角谷 賢一朗 前野 耕一郎
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

椎間板研究にとって欠かせない、3種類の椎間板変性モデルを確立した。緩やかな変性を生じるモデルを用いて圧迫期間に伴い特に脊索由来細胞が早期に消失して非脊索由来細胞(軟骨様細胞を示唆)が相対的に増大していた。動的負荷培養装置を用いた実験では, 圧負荷により代表的なメカノレセプターであるintegrinの関与が椎間板変性に関与していることが明らかとなった。脊椎後方に小皮切から挿入可能なスペーサーを作成し、周辺機器も含めて改良を行い、有効性に関して大型動物実験を行い確認した。
著者
角谷 賢一朗
出版者
神戸大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

iPS細胞から椎間板髄核細胞、線維輪細胞を分化誘導することを試みた。現在のところ幹細胞から椎間板細胞を効率的に分化させる方法は確立されていない。したがって、我々は互いを共培養させる方法を採用した。まず、iPS細胞と椎間板細胞を共培養することで分化誘導を試みたが、iPS細胞は線維細胞様の細胞に分化し椎間板髄核細胞の特徴は有していなかった。そこで、iPS細胞から胚様体を作成、この胚様体ヘレチノイン酸を負荷することで間葉系幹細胞を分化誘導し、この間葉系幹細胞と椎間板髄核細胞、線維輪細胞を共培養する手法を選択した。iPS細胞は浮遊培養することで約7日間後に胚様体の形成をみた。さらにこの胚様体細胞ヘレチノイン酸を負荷することで間葉系幹細胞様の細胞が誘導された。この間葉系幹細胞の性格を検討するために、骨分化誘導を行いアリザリン染色にてCa沈着を証明し骨分化誘導能を確認した。今後、このiPS細胞誘導間葉系幹細胞から椎間板細胞の分化誘導を図る予定である。