著者
伊藤 隆康
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

包括緩和政策において、政策導入直後から日銀幹部が積極的に市場との対話を行い、導入3カ月後においては、社債スプレッドの低下や株価上昇という形で効果が見られた。量的・質的緩和政策においては、導入3カ月後に緩和効果が認められたのが、短期金利と株価、ドル円為替レートであった。一方、中長期ゾーンのイールドカーブ低下効果は認められず、中長期金利は上昇した。この点は市場との対話の限界を示した。東日本大震災後における日銀の市場との対話や流動性供給、金融緩和策の強化などが、短期金融市場と国債市場に与えた影響を検証し、こうした一連の政策対応が功を奏して、金融市場は混乱なく安定的に推移したことが分かった。

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こんな研究ありました:日銀の市場との対話と金融政策運営・金融市場の反応に関する研究(伊藤 隆康) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/22530305

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